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マウントじゃないですよ…ママ友との会話で恐る恐る身内を褒めてみた

コミュニケーション

2021.05.12

井戸端会議をする女性たち

コロナ禍で家に閉じこもりがちになり、どうしても閉塞感がぬぐえない…。そんなある日、義母が知人に向かって堂々と家族のことを褒めているのを聞いて、自分でも驚くほどに気持ちが晴れたことがありました。

 

謙遜は美徳、身内は無条件にけなすものそんな時代はもうとっくに終わっているのでは頭ではわかっていたつもりでも、ようやく私の身体感覚がそれに追いついた経験でした。

ママ友との愚痴大会に“身内褒め”を混ぜてみたら

私と(数は少ないながら居る)ママ友との雑談の主な内容は、かつて、夫や家族への愚痴が大半を占めていました。

 

今でもそれはあまり変わりませんし、ふだんなかなか言えない不平不満を言い合えることはストレス解消の効果もあり、決して無駄ではありません。

 

しかし、愚痴大会は確かに一時的にスッキリはするものの、家庭に戻ってしばらくすれば、状況は何も変わらずまた元通りです。

 

そこで、数人のママさんと立ち話をする機会があったとき、試しに、少しだけ夫や家族の身内褒めを織り交ぜてみました。

 

例えば、

 

「うちの旦那も休みの日はゲームばっかりだよ!でも最近は何も言わなくても洗濯とか洗い物とかするようになってすごく助かるけどね」

 

とか、

 

「娘は最近反抗期で物言いがひどいよでもやっぱり可愛いときも多いけどね」

 

などなど。

 

一歩間違えば、ママ友マウンティングともとられかねない危険があるので恐る恐るの実践でしたが、他のママさんの反応はというと、意外なものでした。

 

悪口大会より帰宅後の後ろめたさがない!

誰かひとり(この場合私)が身内褒めを始め、そしてほかの人に促すと、何人かがつられたように、ぽつぽつと我が子や家族の良いところ、可愛いところ、美点などを口にし出したのです。

 

たとえそれが対抗心からだとしても、悪口大会になるよりはずっと聞いていて気持ちがいいし、そして何よりも帰宅してから家族に対してうしろめたく感じることがありません。

 

むしろすっきりと気持ちよく接することができます。「そうそう、この人はこんないいところがあるんだよね」と、家族の美点を自分に改めて認識させる効果があるのではないでしょうか。

 

決して愚痴を言う事が悪いわけではありません。でも愚痴だけよりも、ちょっとだけ家族のいいところも織り交ぜた方が、ずっと気持ちよく会話を終わらせることができるんだ、という、当たり前のようでいて新鮮な発見がありました。

義父にも効いた身内褒め作戦

この身内褒め効果に気を良くした私は、義父とご近所さんとの立ち話の時にも、さりげなく義父褒め(いつも言いたいことはたくさんあるだろうに、子どもたちを辛抱強く見守ってくれるんですよ)を織り交ぜてみました。

 

義父はその後、明らかに上機嫌。その日だけかと思いきや、今までなら子どもたちを(半ば八つ当たり的に)叱りつけていたようなことも、明らかに言葉を選んだり、ぐっと飲み込んだりしてくれることが増えました。

 

こう書くとなんだか小手先の、人付き合いのお世辞ライフハックのような感じがしますが、決してうわべのお世辞効果だけを期待しておすすめめするわけではありません。

 

なにより、褒められた本人はもちろん、褒めた人の気持ちまでもがずいぶんと上向きになる効果が期待できるのです。

 

同居家族とはいえ決して大好きな人ばかりではありません。顔を合わせるのも嫌だ、という人もいるかもしれません。

 

でも、これからも一緒に暮らしていこうと考えるならば、できればなごやかに暮らしていきたいではありませんか。

 

嫌なところばかりを数えてうんざりするよりも、一つでも褒められるところを探し、思い出し、そしてそれをほかの人に話すことで、その美点を自分に言い聞かせ、再確認することができます。

外の世界に開いていくことに意味がある

考えるだけではなく、声や文章して人に伝えるというのは、想像よりもずっと強く人間の心に作用する力があります。褒められる当人がその場にいれば更にいいのですが、いなくても良いのです。

 

これはつい不平不満でいっぱいになりがちな自分の心の中に、冷静な他人の視点を取り入れ、「家族の美点」という居場所をつくってあげる作業なのです。

 

大げさにいえば、家族の愚痴を言うことも、家族のよいところを褒めていくことも、つい家庭内で閉じがちな人間関係を、外の世界に向かって開いていく作業ではないかと思います。

 

直接他人と会って話すことが難しければ、SNSなどネットを通じてでもよいのです。

 

これが、とくにコロナ禍のいま、閉塞感でいっぱいになりがちな家族関係に風穴を開け、お互い心地よく暮らしていける小さなキッカケになるのでは、と私は期待しています。

 

文/甘木サカヱ イラスト/ホリナルミ 

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