2019.12.19
子どもにとって「暴言を吐く大人」はとても怖いもの。たび重なったり度が過ぎたりすると「心理的虐待」に当たることもあり、子どもへの悪影響が心配です。今回は、子どもの前で姑に暴言を吐かれた経験を持つママたちを取材しました。
毅然とした態度で抗議する(花美さん/36歳/公務員)
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普段から気に入らないことがあると、ネチネチ嫌味を言ってくる姑。そのくせ一対一になると弱気で、直接文句を言われたことはありませんでした。ところが去年の年末、義実家に帰省すると姑の妹が遊びに来ていたのです。
「味方がいる」ことで気が大きくなったのか、玄関で息子とコートを脱いでいる私に「嫁ならもっと早く帰省して、家のことをやれ!」と言ってきたのです…いくらなんでも、口が悪すぎますよね。
とっさに息子の耳をふさぎ「いまここでする話ですか!」と、毅然と姑に詰め寄ったんです。すると、子どもの前だったことに気づいたのか、さすがにハッとした顔をして黙ってしまいました。
夕食後、あらためて「さっきのような暴言は、子どもの前でだけはやめてください!」ときちんと抗議しましたけどね。
とにかくその場を離れる(真帆さん/34歳/保育士)
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機嫌が悪くなると何にでも言いがかりをつける姑。その日も私たちが初詣から帰って来るなり「親戚が来ていたのにお茶を出さない」だの「掃除ができていなくて恥をかいた」だの、文句を言ってきました。
私だけなら適当に聞き流すのですが、会話を聞いていた3歳の息子が「ばーば怒っているの…?」と、泣きだしそうな顔。「後で、私一人のときに聞きますから!」と言って、息子を連れてその場を離れました。
その後、姑の話を聞きに行ったのですが「もういいわよ!」とつっけんどんな態度。瞬間的にカッとなる姑みたいな性格の人には「後で聞きます」と言って離れるのが、最善策じゃないかと思っています。
「子どもがもモノマネしてますよ」(明さん/34歳/調律師)
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義実家に着くなり「まだ仕事しているの? さっさと辞めなさいよ」という軽いジャブからはじまり、息子がご飯を残せば「普段のご飯がおいしくないから、胃が小さくなっちゃったのよ」と暴言を吐きまくる姑。
さりげなく息子を別の部屋に連れて行ったり、旦那に傍に来てもらったりしてみたのですが効果なし…実は姑の暴言はワザとだったんです。子どもに聞かせて、私が「ダメな嫁」だと知らしめたい様子。
そこで「子どもがお義母さんの口調を真似しているので、やめてください。保育園でお友だちに言ってるんです」と反撃しました。「えっ…」と動揺する姑に「しかも『ばーばのモノマネ』って言ってますよ」と追い討ちを。
さすがの姑も青ざめて、それからは子どもの前での暴言はなくなりました。もちろん、息子がモノマネしてるなんて嘘ですが(笑)。
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大人なら適当に流せたとしても、子どもは暴言の「不快感」をまともに受け取ってしまいます。もしそんな場面に遭遇してしまったら、子どもに対しても、毅然と抗議する態度を見せることも必要ですね。
文:矢島 みさえ