あなたの息子は食べていませんよ(千里さん/42歳/メーカー勤務)


 

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1回のペースで旦那の実家に行っています。姑は毎回「息子が昔から好きだった煮物を作った」と、鍋ごと煮物を持たせてくるんです。それがおいしければ私も喜んで食べるのですが、ぶっちゃけ味が濃すぎて、私の好みではありません。 だから、せっかくもらっても一度に大量消費はできず、1週間ずーっとその煮物を食べ続けたこともあります。正直、カレーよりもしんどいです。やがて煮物地獄の苦痛に耐えきれなくなり、勇気をふりしぼって姑に断りを入れることにしました。 「平日は帰りが遅くて、主人はほとんど家で食べないんです」と言うと、案の定姑は「あら、じゃあ朝食に出せばいいでしょ」と。そこでひるんでは負け。「結婚してから朝食はパン派になったので、出せないんです」と反論。 すると「息子のために作っているのに息子が食べていない」という事実にショックを受けたようで「あらそうなの。じゃあいいわ」と言って煮物を作らなくなりました。

 

 

 

文:佐藤まゆみ