2019.09.20
2021.03.16
自分の息子を信用してうっかり漏らした本音が筒抜けで、嫁を傷つけていることなんて、姑の皆さんはご存知ありません。でも嫁たちに言わせると「でも悪いのは夫です」というのが、共通のご意見。オブラートに包んだり、言い回しを変えたりする程度の配慮もない夫たちに、妻たちの怒りが募っています。
■お前が来ると気を使うって(美奈子さん/34歳/管理システム制作)
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7歳の娘と5歳の息子がいます。義両親との仲も悪くなく、孫をかわいがってくれるので、遠方ですができるだけ帰省するよう心がけていました。とはいえ、義実家ではやっぱり「よそ者」。お互いに気疲れはしていました。
先日、旦那の連休が取れることになり、義実家に帰省しようかという流れになったんです。私が「仕事休めるか、調整してみるね」と言うと、旦那の口からサラッとすごいひと言が。
「あ、おふくろがさ。おまえが来ると気を遣うから、俺と子どもだけで来てほしいって」…薄々感じていたけれど、やっぱり姑はそんなふうに思っていたなんて。あらためて聞くと、とてもショックでした。
でもよく考えると、それより問題なのは旦那ですよね。聞いたまんまを伝言するなんて…気を利かせて「今回は俺と子どもで行くから、久しぶりに羽伸ばしてゆっくりしなよ」とかなんとか、言い変えるものでしょ、普通は。
入社したときは営業職だったのに、1年も経たないうちに内勤職に異動になった理由がわかった気がしました。きっと営業先でお客さんを怒らせていたんでしょうね。
■そのまんま伝言するだけの「伝書鳩」(純さん/37歳/看護師)
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旦那は自分のことを「嫁姑の仲を取り持つ良い夫」だと思っています。でも実情は、聞いたままを伝えることしかできない「伝書鳩」。結婚の顔合わせのときに姑が私の両親を「堅そうな人たちね」と言っていたのも、息子が生まれたときに姑が「女の子のほうが良かった」と言っていたのも、そのまんま教えてくれました。
面と向かって言われたことはありませんし、姑自身は私が知っているとは思っていません。最初こそ「なんて腹黒い人なんだ」と思っていましたが、姑にして見たら自分の息子を信頼して本音が出てしまうこともあるでしょう…筒抜けなんて、思いもよらず。
すべては旦那が何のフォローもせずに、聞いたまんまを伝えていることが問題なんです。なので私は、決して旦那に姑の陰口は言いません。そのまま伝えられてしまいますからね。自分が嫁姑の溝を深めていると、旦那が気づくのはいつのことやら。
■母さんが「いらない」って(凛さん/31歳/事務職)
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旦那は姑の言ったことを、一言一句正確に私に伝えてくれます。先日の誕生日に、姑の好きな色のストールをプレゼントしたときは「同じものを持ってるけど、ありがとうって言っておいて、って言ってたよ」と伝えられました。
わざわざそこまで言わなくても「すごく喜んでいたよ」だけでも十分なのに、バカ正直なんです。不満があったにしても「喜んでいたけど、おなじ色のを持ってたみたい」とか、言いようはありますよね。
姑が「たまには凛さん抜きで孫に会いたいわ」と言ったときも、「母さんがおまえ抜きで会いたい、って言ってた」と言ったり、私がお土産を持って行ったときも「いまは体調が悪いからいらない」と言ったのを「母さんが『いらない』って言ってた」と伝えてきたり。
そのたびに傷ついていましたが、長年つき合っていると、姑にそれほどの悪意がないことや旦那は言葉足らず過ぎることがわかってきました。でも当時はとてもつらかったんです。いい大人なんだから、少しは配慮してよ。
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立場は逆ですが、筆者の母は上品な口調で強毒を吐くので、かなり厚めのオブラートに包んで夫に伝えています(笑)。身内の本音をそのまま伝えたところで、なにひとつメリットがありません。夫たちが早くそこに気づいてくれるといいですね。
ライター:矢島 みさえ