2018.10.11
2021.03.24
社会的な女性活躍が叫ばれ、働くママも増えた昨今。さて男性の家事参加はというと…なかなか思うように分担できていない現状を、多くのママからお聞きします。今回お話を聞いたのは「家事は夫婦平等が当たり前!」といった〝高すぎる理想〟を振りかざすことなく、あくまでも現実にあったやり方で「夫をソノ気にさせた」敏腕ママたち。さて、そのテクニックとは?
子どもを育てる感覚で「見守り」(絵梨さん/35歳/パート)
共働きだとどうしても、「夫も家事をやって当たり前」って思っちゃうじゃないですか。実際そうなのかもしれませんが、そう思うから家事をやらないとイライラするんだって気がついたんです。なので「当たり前」ではなく「ありがたい」ことなんだと、意識を変えて思い込むことにしました…すると、ちょっとした手伝いにも感謝できるようになりまして。
洗濯物がきちんと干せていなくても「その干し方じゃ乾かないよ」って言わない。洗濯物がキレイにたためていなくても、お皿がキレイに洗えていなくても、絶対に注意も文句も言いません。細かいことには目をつぶり、子どもを育てるような感覚で「ただただ見守る」んです(笑)。
すると「俺って、デキるじゃん!」ってなって「本当だね、すごいね!」とほめてあげるんです。心ではビミョーだと思って思っていても(笑)。プライドを傷つけず文句は言わずほめる、そうすると率先して家事をやるようになりますよ。
ほめる時は「人前で」が高ポイント(裕子さん/38歳/会社員)
週末にママ友が遊びに来たときとか、保育参観などの行事で人が集まるときに、夫のことをほめるようにしています。
夫はカレーしか作れませんが、「料理を作ってくれて助かっている」とか、お風呂掃除しかしないけど「いつもお風呂掃除してくれる」とか、ゴミ捨ても週に1回だけだけど「出勤前に、ゴミ出しをしてくれるから助かる」とか、人前でちょっと自慢げにほめるようにしているんです。
また本当にちょっとしたことでも、あえて言葉にするのがポイント。子どもにも「パパがお皿を下げてくれたから、テーブルがキレイになったね!」って言ったりしています。
もちろんママ友たちは、私の思惑がわかった上で「すごいね!いいな、うらやましい~」とかっておだててくれるんです。「人前でほめて気持ちよくさせる」という私の作戦ですが、本人もまんざらでもないようで「今度、他の料理も作ってみようかな」なんて言ってます(笑)。いまのところ、作戦は成功しているようです。
ごほうび、時々、特別ごほうび(楓さん/35歳/派遣)
わが家では週末に家事を3つ以上やってくれた日には、夫が大好きなお刺身と高級ビールを奮発することにしています。子どもと同じで、ごほうびを目の前にぶらさげるとやる気になってくれるのです。
うちの夫はひとり暮らしの経験がなく、祖母と母親になんでもやってもらってきたから、本当に本当になにもできなくて…ゼロからスタートしているので、家事を3つやるだけでも、すごいと思うようにしています。
「今日は◯◯のビールがいいな~」とか言いながら、嬉々として家事をやってくれます。特に頑張った日には「頑張ってくれたから、お寿司屋さんに行こう!」なんて言って特別のごほうびにすることも。
家事を手伝ってくれないことにイライラするくらいなら、ごほうびを楽しみに喜んでやってもらう。それがモチベーションになって頑張ってくれるなら、多少のお金は必要経費かと。お互いにストレスも溜まりませんよ。
大きな目で見守って、きちんとほめてあげる…まるで子育てのコツのようですが、これこそ人を伸ばす基本なんですね。「ほめる」って大事! 仕上がりのクオリティには不満もあるし文句もある、でもそこはグッとこらえてほめて育てましょう。近い将来、大物になることを信じて!
ライター:木村 百
情報誌の編集者として激務をこなした後、フリーライターに。2人の子どもの育児ストレスでイライラしつつも、日々の自分磨きは欠かせないアラフォーです。実母も姑も近所で暮らしているため、いまも未来も不安は尽きず。毎晩のお酒だけがパワーの源。