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「夫のモラハラ」に恨みは募り…わき上がる憎悪のゆくえは?

コミュニケーション

2020.11.02

「冷凍食品を食べるために働いているわけじゃない!」

上の子が生まれてから、彼女はしばらく仕事を休みました。初めての子育てに神経をすり減らしていたのです。

 

「夫は仕事が忙しかったせいか、子どもの夜泣きにはイライラしていました」

 

子どもの世話に疲れ果て、夕飯に冷凍食品を出すと、夫は「オレ、冷凍食品のために働いているの?」と言うことも。ただでさえ申し訳ないと思っているのに、そうやって追い打ちをかけられると涙があふれたといいます。

 

「夫は“1日中働いて帰ってきて、手料理も食べられないオレのほうが泣きたいよ”と。妙に冷静な口調で言うから怖かった」

 

ただでさえ子どもが生まれて、精神的にはせっぱ詰まっている妻に向かって言う言葉ではありません。産後うつに見舞われる女性たちは非常に多いのです。下の子が生まれてから、彼女はパートで仕事を始めましたが、相変わらず夫のサポートはありません。

 

モラハラと気づいて、思わず夫に…

たびたび皮肉や嫌がらせも言われます。学生時代の友人にふっとそれを漏らすと、「それは立派なモラハラでしょ」と言われ、ユリカさんは初めてハッとしたと言います。

 

「心のどこかで気づいていたけど、認めたくなかったのかもしれません。他人から見て立派なモラハラなら、私が悪いのではないのかもしれないとちょっと勇気が出ました」

 

それ以来、心の中で「これもモラハラだ」と夫の言葉を受け止める自分がいます。夫の悪口を吐き出しているサイトに、ユリカさんも書き込みをするようにもなりました。

 

「ときどき、夫に対する憎悪が自分の体の中からわき起こることがあるんです。つい先日、テレビを観ている夫を後ろから見ながら『あの首に…』なんていう妄想が一瞬わいて、そんな自分にびっくりしました」

 

ユリカさんはふっと笑います。「子どもがいるから今は変なことは考えません」と、最後は明るい笑顔を見せたものの、心の中に根づいて育っているだろう「夫への憎悪」がこれからどうなるのか、本人も少し怯えているようです。

 

冷食に文句いう夫

近頃の冷食はうまいと話す妻

 

文/亀山早苗

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