2019.10.24
共働き夫婦であっても、家事育児の時間は圧倒的に妻のほうが多いのが現実。働くママたちはあの手この手で、なんとか夫の重い腰をあげようと努力しているようです。今回は夫を動かすことに大成功した妻たちに、効き目バツグンの〝魔法の言葉〟をお聞きしました!
■「掃除と洗濯、どっちがいい?」(幸恵さん/33歳/介護職)
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結婚後は専業主婦でしたが、息子が幼稚園に上がったことをきかっけに介護の仕事を再開しました。私が働くということで、旦那は自分から「俺も家事を手伝うからな!」と約束してくれていたんです。
ところが実際は、休日になるとゴロゴロするばかりで、相変わらず何も手伝ってはくれません。おかげで私は休日も休めず、やることは山積み。息子の面倒を見ながらの家事は思うようにはかどらず、イライラは募るばかりでした。
ある日ふと、テレビを見ている旦那に「掃除と洗濯、どっちがいい?」と聞いてみたんです。すると「え…洗濯かな…」と答えるではありませんか! 実はこれ「人を行動に移させる方法」のひとつなのだとか。
後日、家電量販店に勤める友人に聞いたところによると、まさに販売員の〝最後の押しの一手〟なのだとか。なかなか購入に踏み切らない客に、欲しい機能やサイズを聞きいて絞り込み、選択肢を与えて選ばせるとほとんど購入の運びとなるそうです。
(コレは使える!)と思った私。それからというもの、旦那に家事の選択肢を与える癖がついてしまいました(笑)。
■「本当はやさしいママになりたい!」(夏菜子さん/32歳/デザイナー)
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結婚して数年間、旦那が家事に参加してくれたことはありません。もちろん収入は圧倒的に旦那のほうが上。何も手伝ってくれないことにいつもイライラしながらも、なんとかワンオペ家事でがんばっていました。
しかし、息子の育休明けから早朝出勤が続き、完全にオーバーワーク状態。保育園のお迎えから帰ると、休むヒマもなく夕飯のしたくに息子の面倒。いけないと思いつつも、抱っこをせがんで甘える息子に「あっち行って!」とキツく当たってしまいました。
育休が明けて3か月たったころ、ついに限界が。大泣きしながら「本当はもっとやさしいママになりたいのに、余裕がなくてできない! お願いだから家事に参加して」と訴えたんです。その言葉が心に響いたようで、少しずつですが家事をするように。
いまでは洗濯物や掃除など、積極的にこなしてくれて本当に助かっています。あのままだったら離婚していたかもしれません、辛いときは正直に伝えるって大事ですね。夫婦の危機を乗り切れたことに安堵しています。
■最強の褒め言葉「さしすせそ」(美智子さん/37歳/経理事務)
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以前は、夫の家事のやり方に文句ばかり言っていました。言わないと自分からは何もしてくれないのに、いざやってみると失敗ばかり。そんなある日、夫がふと「俺は褒められて伸びるタイプなんだ」と漏らしました。
たしかに誰だって、怒られながらやっては萎縮して失敗しやすくなるし、やる気も出ません。そこで今度は褒めて伸ばすことに決め、褒め言葉の「さしすせそ」を応用してみることに。
「さすが〜!」
「知らなかった、こんなやり方!」
「すごいわ!」
「センスいいじゃん!」
「そこまでしてくれて、ありがとう!」
という感じ。急に態度が軟化した私をいぶかしんでいた夫も、2か月くらいほめられ続けていると、すっかり居心地が良くなってなじんだようです。いまでは積極的に家事に取り組み、私に褒められるのをドヤ顔で待っています。
どんなに自分のやり方と違っていても、否定してはダメですね。失敗したからといってヒステリックに怒っても、まったく伝わらないとわかりました。これからはどんなときでも、褒める態度を貫こうと思います。
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妻がここまでがんばらないと、家事に積極的になってくれない夫たち…理不尽に感じることも多々あります。でも現状を変えて相手に変化をのぞむなら、まずは自分が変わって見ませんか? コミュニケーションひとつで、QOLはダダ上がりしますよ(笑)。
ライター:秋元 一花
フリーライターとして活動中の現役主婦。大学卒業後に、うっかりブラック企業に入社。その後、実家の会社に拾われ、両親には頭が上がりません。結婚後は、夫の転勤と共に退職。現在は1歳の子どもと格闘しながら2人目を望んでいるものの、1人目の出産の恐怖が忘れられず、ときどき夢でうなされています。