2019.10.29
取材をしているなかで「女性の多い職場に異動したら、旦那がイケてる旦那になった」という声を聞きました。深掘りして話を聞いてみると、そこにはなるほどの理由が。女性たちに磨かれた〝イケてる旦那〟を持つ妻に取材しました。
■共感リアクションを習得した(祐子さん/35歳/コールセンター)
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中学・高校と男子校だったうちの旦那。女性が群がって愚痴を言っているのを目にすると「まったく理解できない!」と言っていました。ところが昨年、女性社員が9割の部署に異動することになったんです。
はじめは「なんなんだ?! あのムダ話のオンパレードは」とカルチャーショックを受けていましたが、2週間も経った頃にはだんだん慣れてきたみたい。「イヤだけど、向き合わなきゃな…」とつぶやくようになりました。
しばらくすると、なんと同僚の女性たちから愚痴を聞かされても、きちんと話を聞いて〝共感リアクション〟をしている様子。「共感してもらうだけで満足らしい。コツをつかんだらスムーズにコミュニケーションが取れるようになった」と、得意げ。
そしてついでに、私への態度まで変わってきたんです。「パート先のAさんとBさんが不仲で、私は板挟みなの!」と愚痴ると、ちょっと身を乗り出して「それで、おまえはどっち派なんだ?」と聞いてくるまでに…人って変わるものなんですね(笑)。
■おしゃれになった(弘代さん/28歳/事務)
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旦那とは大学生時代からのつきあい。もともとファッションに無頓着で、いつも同じ格好ばかりしていました。そんな旦那が就職したのは商社でした。おしゃれな女性社員が多かったことで、旦那の見た目が一変したんです。
それまでは「服なんて着られればなんでもいい」と言っていたのに「おしゃれな服がほしい」と言うように。そのキッカケを与えてくれたのは、旦那の男性上司。仕事ができるだけでなくとてもおしゃれで、女性社員たちからモテモテだそうです。
きっと旦那は「おしゃれな男は、女性社員からチヤホヤしてもらえる」という下心があったんでしょうね(笑)。こまめに洋服も買いに行くようになり、いままで目もくれなかったお店に入って「このシャツ、どうかな?」と私に聞いてくることも。
最近は会社で「ダサい男扱い」を受けることもなく、うまくやれているようです。そしてなにより、娘の保育園でママ友から「○○ちゃんのパパって、ステキだよね!」とほめられるように。私までいい気分ですね。
■変化に気づくようになった(一葉さん/32歳/専業主婦)
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転職して、飲食店で働くようになった旦那。何十人もの女性パートや女性アルバイトを束ねていくことになり、最初は戸惑っていました。でも、しだいに「どういうときに、女性スタッフたちが嬉しい表情をするか」というツボがわかってきたようです。
そのひとつが「髪、切った?」「どこか具合でも悪い?」といった、相手の変化に気づくこと。人によっては「軽いセクハラ?」と思われるケースもあるでしょうが、うちの旦那はちょうどいい童顔なので嫌味がないんです。
職場でそうやって鍛えられるうちに、私のちょっとした変化にも気づいてくれるようになってきました。私が家事に追われてイライラしていると「あれ、ちょっと疲れてる? 休んだら?」と声をかけてくれることも。
そのことをまわりの友だちに言うと「いいな~!」と、うらやましがられることが多いのですね。「やっぱりうちの旦那は気がきくんだな」と、実感しています。
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筆者の旦那は、男子校出身&男性が多い職場で働いており、飲みに行くのも男ばかり。だから、いまだに「愚痴って、よくないと思うんだよな」とよく言っています。今回取材した旦那さんたちのように「女性を理解してくれたら…」と切に願います!
ライター:佐藤まゆみ
マスコミ系の会社に勤務。保育園の年長を筆頭に3人の子育てに奮闘するママ。外面はサバサバ&ハキハキだけど、内面は「モヤモヤの宝庫」!〝宝”の持ち腐れにならないよう、惜しみなく発信してきたいと思います!