2019.07.20
子どものしつけについて、夫婦で意見が食い違ってしまうことはありませんか?
夫婦の間でもお子さんへの「自由度やルールの範囲」などの感覚が食い違ってしまったりすることはよくあることです。
そこで、こうした「価値観の相違」が出てしまったときの解決方法について考えてみることにしましょう。
◆「価値観の相違」が起こってしまうのはなぜ?
まずは、夫婦で「子どものしつけ」について意見のすれ違いが起こってしまう理由について確認しておきましょう。次のような理由が考えられます。
・「母性」と「父性」による相違
一般的に、母性は子どもに対する「愛情や優しさ」に、父性は現実を見据えた「考え方や強さ」に重きを置く傾向があると言われています。
人によって違いはありますので、必ずしもこうした違いが起こるとは言えない部分もありますが、これらの違いは意見のすれ違いが起こってしまう原因のひとつになることもあるようです。
・理想や期待の相違
子どもに対する理想や希望は、夫婦で必ずしも同じということはありません。
ママは「教育やお勉強が大切」と思っていても、パパの方は「体を鍛えてサッカー選手になって欲しい」と思っているかもしれません。
夫婦で想い描いている子どもの将来像が違えば、進路や対策に対する意見が違ってくるのも当然です。
・子どもへの過度な期待と過小な評価
夫婦でそれぞれに自分の子ども時代のことを思い出して、「自分が得意だったことは子どもも得意なハズで、苦手だったことは苦手なハズ」と思い込んでいませんか?
その結果、子どもに対して過度な期待や、その反対に過小評価をしてしまって、子どもに対する方針がズレてしまうことがあります。
◆すれ違いが起こってしまったときの対処方法
夫婦で、子どものしつけ方で意見の相違が起こってしまったときにはどう対処すれば良いでしょうか?次のような方法をおすすめします。
・自己分析
まずは、自分自身の心の状態を分析してみることから始めましょう。
子育てに追われていて気持ちにゆとりが無くなってしまっていたら、必要なのは休息になります。
気持ちにゆとりがない状態で、夫婦で話し合いを行っても相手の意見を聞く余裕がないため、よけいに状況を悪化させてしまいかねません。
休息をとって、お互いに気持ちに余裕が生まれてから、話し合いをスタートさせるようにすることで、お互いの意見を冷静に聞くことができるようになるでしょう。
・相手の意見や考え方に耳を傾ける
夫婦とは言っても結婚するまでは、それぞれに違った生活をして、異なる人生を歩んできているもの。そのため、考え方や意見が違ってしまうことがあるのは当然のことといえます。
まずは、相手が「どうしてそういう意見や考え方を持っているのか」を理解することから始めることをおすすめします。
それらの理由が分かれば、お互いの意見や考え方をすり合わせたり、歩み寄ったりすることで、より良い解決策を見つけることも期待できます。
・第三者に意見を聞いてみる
夫婦で意見や考え方のすり合わせや歩み寄りを行ってみたけれども、その溝が深すぎて、解決することが難しいというケースもあるかもしれません。
そんな時には、身近にいる子育ての先輩に意見を求めることで解決の糸口を見つけるのもよいでしょう。
また、育児相談窓口や育児の専門家などの第三者に意見を求めることも有効的です。育児に関してより良い方法や最新科学なども知ることが可能ですので、より良い方法に気づく機会になる場合もありますので、積極的に利用してみてはいかがでしょうか?
◆子どもは別の人格を持った存在
子どものしつけについて夫婦で意見がすれ違ってしまったときの対処方法について見て来ました。
けれども、最終的には、「子どもは両親とは別の人格を持った存在」であることを常に念頭に置いた上で対処することが重要になります。
子どもが得意とすることや苦手なことは、両親と同じではありません。
また、お子さんが「将来こうなりたい」と思っている姿は、ご両親が思い描いている姿とは全く別のものである可能性もあります。
あくまでも、親は子どもの人生を応援する存在であることを忘れないで、サポート役に徹することが肝心になってくると言えるでしょう。
親が自分の価値観を押し付けて、子どもの可能性を狭めてしまったり、潰してしまったりすることがないようにしたいものです。
子どものしつけ方が夫婦で食い違ったままにしておくこと、子どもに混乱を引き起こしてしまうこともあります。そのようなことが起こらないよう、教育方針の相違はできる限り早めに解決することをおすすめします。
「パパはOKと言ったのにママはダメ」といったような違いがあると、子どもはどちらの意見を取り入れれば良いのか困ってしまうことになります。
いずれにしても、子どもが戸惑うことなく、のびのびと過ごすことが出来る環境作りを最優先に対応されることが大切と言えるのではないでしょうか。
子どもを思わない親はありませんが、その気持ちが強すぎて、夫婦の仲がこじれてしまったり、家族の関係がギスギスしてしまうのでは本末転倒です。
子どものしつけ方で夫婦の意見が食い違ってしまったときは、子供の気持ちや考えを尊重し、夫婦や家族として、より良い関係を築けるようお互い努力しましょう。