2019.06.17
ペットブームが続いています。ペットを飼うことは「子どもの情操教育にもいい」という考えから、家族が出来てからペット購入を検討される方も少なくないようです。しかし、その一方で、共働きで家を空けることが多い夫婦にとっては、「ペットを飼うのはむずかしい」という意見も耳にします。果たして本当にそうなのでしょうか? 実際にペットを飼っている&検討中のママに話を聞いてきました。
■寂しがりやの室内犬は大変です(綾さん/27歳/事務員)
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わが家では小型犬を1匹飼っています。共働きしながらの犬との生活にも、いまはなんとか慣れてきましたが、最初は本当に大変でした。特に子犬のときは寂しがりやで、朝出ようとすると服に噛みついて離そうとしません。
かわいいのですが、これでは仕事に遅れてしまう…心を鬼にして引き離すと、キャンキャン吠え続けるんです。その声は、家からだいぶ離れても聞こえてくるほど。ご近所からのクレームを、いつも心配していました。
さらに帰宅すると、家中が派手に荒らされていています。ゴミ箱は倒され、ティッシュは中身が引っ張り出され、散乱しています。さらには反抗の表現なのか、家じゅうにおしっこやうんちをまき散らすようになってしまったんです。
普段はトイレでしっかり排泄するのに、家族がいないとこんなことに…一時は飼うのを諦めて、実家に預けようかと悩むほどでした。性格やしつけにもよるかと思いますが、共働きで室内犬を飼うのは、相当な覚悟が必要だと思います。
■ペットも病気をするんです(みどりさん/31歳/医療事務)
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わが家には3歳の小型の室内犬がいます。ペットショップで出会って一目ぼれ。共働きではありますが「ちゃんと面倒を見るから!」と旦那を説得し、家族として迎え入れました。
しかし、一緒に暮らし始めて1年ほど経ったとき、愛犬に腎臓病があることが発覚したんです。尿が出ないことが続き、みるみるうちにお腹がパンパンに腫れていったので、病院へ連れて行ったところ判明しました。
それからはもう大変でした。治療のため週に1~2回は病院へ連れて行かないといけないし、「目を離したすきに死んでしまうのではないか」という不安で、仕事に集中できないことがよくありました。
仕事を休むときも「犬が…」とは言いづらいので、子どもの調子が悪いことにして休んだり。それでも飼ったことに後悔はありませんが、動物を飼うというのはとても大変なことです。人間同様、みんながみんな健康だとは限りませんからね。
■お隣さんを見て犬は諦めた(美幸さん/32歳/受付)
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犬を飼うのは私たち夫婦の夢で、マイホームを購入した時点では、小型犬を飼おうと思っていました。しかし夫婦で話し合った結果、断念することにしたんです。理由は、お隣さんが飼い始めた子犬のこと。
当初は「かわいいな~」「うちも飼おう!」と、犬購を飼うことへの意欲が高まるばかり。お隣さんがリードをつけて散歩させているのを見るたびに、憧れが強くなっていきました。
しかしお隣も共働き家庭で、毎日だいたい11時間ほど留守なのですが、その間の犬の鳴き声が耐えがたいものだったんです。うるさいとかではなく、悲しそうにむせび泣くような声に、胸が締めつけられるような思いになって。
わが家も共働きなので、もし犬を飼っても同じように寂しい思いをさせてしまうのではないかと思うと、決断できなくなってしまいました。結果的に小型犬は諦めたのですが、今度は猫を検討しています。
周りの共働きママからも「猫はまったく問題なかったよ」と教えてもらい、いまは家族でペットショップに足を運ぶのを楽しみにしています。
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動物を飼うということは、大きな責任が伴う行為です。決して「かわいいから」というだけで、安易に購入していいものではないことを理解しておきましょう。現在の置かれている状況から、本当に飼育できるのかよく考えて、夫婦でしっかり話し合うことをお勧めします。
ライター:葛西 明
人材派遣及び、人材紹介を行う会社に勤めるサラリーマン。求人募集の文章を書くのが楽しいと感じて以来、ライターとしても活動中。家事が苦手な妻と結婚後、気付けば兼業主夫になっていることが悩み。