「役に立っていること」を実感してもらいました(聡子さん/29歳/会社員)

 

Man in bed with hands behind head next to a sleeping woman
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うちは、旦那より私のお給料のほうが多いんです。もちろん、それだけが原因ではないと思うんですが「俺がいなくてもやっていけるんじゃないか?」と、ボソっと言ったことがありました。 最初は自虐的な冗談かと思っていましたが、どうやら本気でそう感じていたようで…自分に自信をなくしているというか、自分の価値を見失っているというか。異動でお給料が減ったことも、旦那の気持ちをさらに落ち込ませてしまいました。 そこで、旦那の給料を何に使ったかを記録することにしました。家計は私が管理していましたし、いままでふたりの収入をひとまとめにして支出を家計簿につけていました。でも、それだと旦那が家庭や家計に、どう貢献しているかがわかりにくいですしね。 「あなたがこれだけ稼いでくれるから、これが買えたんだよ!」と伝えたり、家事の担当を変えてみたり。「ここの掃除って意外とたいへんね。いつもありがとう」と伝えてみたり。 すると、旦那からも感謝されることが増え、元気になったとまでは言えませんが、なんだかふたりの絆が強くなった実感があります。

 

心の問題は難しいので、すぐに解決したり、特効薬になるような言動があるわけでもありません。それでも、一番力になってあげられるのは妻。普段当たり前に思っていたことを見つめ直してみたり、心配事を増やさない工夫をしたり、夫を支えてあげられるのが理想ですね。

 

文:芳野美穂