2019.10.24
自分の子どもは厳しく叱るけど、よその子も同じように叱っていいのか…ママたちが大いに迷うところです。その子のためにもきちんと叱った方がいいのか? それともママ友との関係もあるし、嫌われないためにも穏便に済ませた方がいいのか? ママたちがどう思って、どう対処しているかを取材しました。
iStock.com/takasuu
■ほら、また怒られちゃうよ〜(かすみさん/37歳/歯科助手パート)
近所に住むAちゃんは、娘と同じ幼稚園でクラスも一緒。お互いの家を行き来する仲良し関係です。でも先日、Aちゃん親子が夕飯を食べに来ていたときに、初めて「ちょっと気まずいこと」が起きてしまいました。
娘たちはその日、楽しさのあまりテンションアップ。生後2か月の下の子を寝かしている布団のそばで、走りながら大騒ぎしていたんです。2人とももう4歳、このくらいの年齢になれば「ダメなものはダメ」と教えるべきだと思っています。
そこで「赤ちゃんが寝てる近くで、暴れたり騒いだりしちゃダメ! 危ないし、眠いときに起こされたらAちゃんだって嫌でしょ」と叱ったんです。するとAちゃんのママが、引きつった顔で私を見るじゃないですか。
どうやら他のママからは、自分の子どもをこんな風に叱られたことはなかったようです。それからというもの、娘たちが一緒に遊んでいてトラブルが起きそうになると、Aちゃんのママが「ほら、また怒られちゃうよ~」と、つぶやくようになりました。
遠回しに、しかも子ども越しに「怒りっぽいママ」扱いして、当てこすりをするのは勘弁してほしいです。こんなことになるくらいなら、前もって子どもを叱るときのルールを相談しておけばよかったと反省しています。
■「よその子は叱らない」と決めている(歩実さん/38歳/専業主婦)
iStock.com/TAGSTOCK1
自分の小学生時代を思い出してみると、厳しい友だちのお母さんて、嫌なイメージのまま記憶に残っています。ある友だちの家に遊びに行くと、お母さんが「ちゃんと手を洗って!」「ゲームの時間は守って!」と、いつも何かしら厳しく言っていました。
一種のトラウマというか、子どもながらに「怖いお母さんだな」と思っていたのを覚えています。だから自分が母親になったら「よその子は叱らない」と心に決めていましたし、実際叱ったことは一度もありません。
遊びに来たときに椅子の上からジャンプしても「すごいね、上手だね」とほめています。普段ならわが子に対しては怒鳴っているのですが、よその子に対しては不思議なほど冷静に接することができるんです。
娘の友だちは「いいな〜、うちのママもこんな風に優しければいいのに~」と言ってるみたい。子どもの仲にも影響すると思うので、どんなときも好印象で穏やかな母親でいられるよう心がけていますね。
■その子のためにきちんと叱るべき(美菜さん/40歳/CADオペレーター)
iStock.com/Hakase_
おなじマンションに住むママ友・Bさんの娘は、いわゆる「気の強いおてんば」キャラ。もともと「おませなしゃべり方をする子だな」と思ってはいましたが、小学生になるとよくない言葉遣いがエスカレートしました。
先日、道でつまずきそうになったので「気をつけてね!」と声をかけたんです。すると即座に「うるさい!」とひと言。あまりに非常識な言い方だと思ったので「そういう言い方はよくないわ、言われた相手は嫌な思いをするのよ」と叱りました。
子どもとはいえ「自分がされて嫌だと思うことは、他人にしてはいけない」と知っておくべきだと思うんですよ。今後の人生で恥ずかしい思いをしないためにも、周りの大人がきちんと叱ることがその子のためではないでしょうか。
iStock.com/takasuu
筆者はママ友ができると「うちの子がいけないことをしたら、容赦なく叱ってね」と、伝えるようにしています。各家庭の「しつけの加減」を把握しておくことは、ママ友づき合いでは意外と大事です。あらかじめ話をしてみるといいですよ。
ライター:佐藤まゆみ
マスコミ系の会社に勤務。保育園の年長を筆頭に3人の子育てに奮闘するママ。外面はサバサバ&ハキハキだけど、内面は「モヤモヤの宝庫」!〝宝”の持ち腐れにならないよう、惜しみなく発信してきたいと思います!