「沈黙に耐えるスキル」がPTAで役に立った(直美さん/40歳/弁護士)

 

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「沈黙」って、人を不安にさせるパワーがあるようです。相手が黙っていると「なにか企んでいるのではないか…」「相手を不快にさせてしまったのではないか」と、あれこれ考えてしまって、つい余計なことを言ってしまいがち。 そんな相手の「沈黙」に耐えることこそ、弁護士である私の本領発揮です。まずは相手の考えがわからないと、不用意なひと言で事態を悪化させることを、深く知っていますからね。 それが役に立ったと思えたのは、PTAの役員会議でのこと。面倒な係を決めるときや意見をつのる場所で、必ず訪れる「沈黙」…それに耐えられなくなったとき、人はうっかり「沈黙」を破ってしまうんです。 そうすると面倒を押しつけられたり、言い出した手前、後に引けなくなったり。自分から役員をやりたいときや、意見があるときはもちろん発言します。 でもそれ以外のときは、どれだけ気まずくても「沈黙」に耐える。仕事で鍛えたこのメンタルのおかげで、助かったと思っています。

 

 

文:矢島 みさえ