地元ネタでイキるヤンキー先輩(奈緒さん/27歳/派遣)

 

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旦那の仕事の都合で東京に出てきて3年が経ちました。やっと保育園も決まり、少ないながらママ友もできて、ちょっとずつ都会の生活にも慣れてきたんです。 東京で知り合ったあるママ友は、私の2歳年上でシングルマザー。気さくな性格で、まわりからもとても慕われていました。それに人見知りの私への配慮なのか、年上なのにいつも敬語で話してくれていたんです。 しかし、ある日そのママ友と地元の話をしていたら、彼女の態度が一変。「あなたも○○中学校!? 私も!」…そう、彼女は地元の先輩だったんです。嬉しそうに地元の話をする彼女。 そして、「じゃあ、○○知ってる?」と、地元では有名だったヤンキー女子の名前を出してきました。私が「知っています」と答えると、「あいつ、私のパシリだったから!」と自慢げ。 そして「お前もなんか困ったことあったら言えよ!」とピースサインをしてくるではありませんか。呼び名もいきなり「お前」に変わり、急にタメ口でヤンキー風の先輩面。 「これはもしや、過去の栄光にしがみついているパターン…?」そんなことを思いながら、あきれ半分イラっと半分で、思わず笑ってしまいましたね。

 

 

 

文:葛西 明