2019.07.12
収入を詮索されたり、頼みごとをされたり…何の仕事をしているか知られると、面倒なことも多いもの。だから、決して明かさない「秘密」」にしているママも多いようです。ところがひょんな事件から、うっかり〝職バレ〟してしまった働くママたち。苦笑いしきりのエピソードです。
■手さばきが鮮やかすぎた(さなさん/38歳/銀行員)
小3の息子が所属する近所の少年野球クラブで、入会から3年目に父母会の役員を引き受けたんです。でも役員メンバーには、噂好きママや情報収集ママもいて、個人情報は漏らさない方がいい雰囲気。「夫婦で銀行員」ということも隠していました。
そんなある日、クラブ会費やユニフォーム代の集金があり、私を含め4人で一緒に作業をしました。息子を待たせていたし、疲れていたので「早く作業を終えて帰りたい」という気持ちに。すると無意識に〝お仕事スイッチ〟がオンしてしまったんです、
約50人分の集金ですので、集まったお金もそこそこたくさんです。そこで、まずは机の上のお札を集めて一気に〝札勘〟し、数え終わった札は束ねてきっちり並べます。小銭も仕分けして計数し、ものの数分で作業を終えました。
我に返って顔を上げると、ぽかんと口を開けて見ているママたちの姿。しまったー! 本気を出してしまったことを激しく後悔。「え、銀行員なの?」「お札の数え方、鮮やかだったわー!」とバレバレ…今後が不安でなりません。
■おじいさん救急搬送の武勇伝(みどりさん/30歳/看護師)
年長の娘を連れて、保育園からの帰るときでした。道路の脇で苦しそうに座っているおじいさんを見つけたんです。声とかけるべきか一瞬迷ったものの、顔色を見て「これは救急車だ!」と即座に判断しました。
近くにいた保育園ママに娘を頼んで、119番に電話。周りの人にも指示を出しながら、おじいさんに寄り添って救急車の到着を待ちました。おじいさんが運ばれたあと、ほっとして周りを見ると保育園のママたちがいっぱい。
「え? 看護師さんなの?」「意識レベルがどうとかって電話で専門用語しゃべってて、カッコよかった~」と…ずっと隠していた職業は一瞬でバレて、武勇伝とともにまたたく間に保育園じゅうに広まってしまって。
なぜなら、看護師だと公言すると病気の相談をされるんですが、無責任なことは言えないから困るんですよね。案の定、その後はママたちからあれこれ相談されています…子どもに「ママかっこよかったよ!」と言われたのは嬉しかったですけど。
■酔ってても「いい声」だった(茜さん/29歳/鉄道会社勤務)
地域で子ども会の役員をしています。大きな行事が終わり、年末に忘年会をすることになりました。メンバーは全部で5人、みんなお酒が大好きです。子どもを預けて久しぶりに居酒屋で飲むことにしました。
みんな、そこそこ飲んでいたと思います。帰りの電車のホームに上がると、ひとりのママがヨロッとして転びそうになったのです。私は咄嗟にそのママを支え、そして言ってしまったのです。
「まもなく、電車が到着いたします
白線の内側までお下がりください」
一同、大爆笑だったのは言うまでもありません。酔ってはいてもクリアな発声だったようで、一瞬で「車掌」だと職バレしてしまいました。あー、恥ずかしすぎる! 記憶ははっきりしていたようで、いまでもネタにされています。
ついうっかり「職業モード」になってしまうことってありますよね(笑)。職バレしちゃったのは残念ですが、それだけ仕事に熱心な証かも。働くママの皆さん、これからもお仕事がんばりましょう!
ライター:芦名 柚希
看護師ライターとして活動。優しいものの家事レベルが極めて低い夫と結婚後、現在は3人の子どもの母親業に奮闘中。女性の多い職場や、ママ友の世界にも身を置き、世間の厳しさを実感。ブレずに、自分らしく生きていきたいと思う今日この頃です。