2019.07.01
小さい子供は社会のルールを知りません。間違ったことをしたら、注意してあげるのが大人の役割ではありますが、それがママ友の子供となると難しい点もあります。
ママ友との関係を良好に保ちながら、よその子を上手に叱る方法を考えてみましょう。
■ママ友の子供を叱りたくなるのはこんなとき
子供はにぎやかなものです。しかしそれが度を過ぎると考えもの。例えば児童館や支援センターなどで、乱暴すぎるふるまいを目にしたらどうでしょう。
ほかの子のおもちゃを取り上げようとしたり、暴力的な行動を取ったりする子供は珍しくありません。
それが自分の子供であれば、すぐに注意もできますが、顔見知りのママ友の子供だった場合は考えてしまいますよね。
また、ママ友とも仲がよい場合などは、子供を自宅で預かることもあります。その子供がお菓子を食べながら歩き回ったり、勝手に冷蔵庫を開けたりしたときは、さすがに一言言いたくなるでしょう。
そんなときどのように声をかけるべきか、迷ってしまうママも多いのではないでしょうか。
■ママ友の子供、叱るべき?
よその子でも関係なく、また遠慮なく叱ることができるママもいます。そうした人は、叱ってあげるのが愛情だと考えているようです。悪いことは悪いことだから、よその子でも自分の子供と区別することなく、はっきりと注意します。
しかし一方で、やはりママ友の子供は叱れないという人も少なくありません。叱った後で、ママ友との関係が悪くなるのがいやだからです。
また、自分の子供がしないような行動を取る子供に対して、驚き、本当に叱ってよいのかわからなくなるママもいるようです。
このような場合、家庭におけるしつけの違いを感じてしまい、ママ友との付き合い自体を楽しめなくなることがあります。中には相手との連絡を絶ち、交際をフェードアウトする人も少なくありません。
■よその子でも注意すべきシチュエーション
実際に、家庭によって子供の育て方にはいろいろな考えがあります。言っても聞かない子もいるでしょう。目に余る行動を取る子供については、まずママ友に話をしてみるのがよさそうです。
児童館や支援センターのような公の場であれば、管理をしている保育士に相談するのもよいでしょう。
ただ、大人が叱るべきタイミングは間違いなくあります。それは、子供が危険な目に遭いそうなときです。
高いところに上ってしまった、すべり台の上でふざけている、駐車場で走りだした、おもちゃを飲み込もうとしている。こんなときにはとっさに声が出ることもあるでしょう。こうした場合には、よその大人が声をかけても、怒る親はまずいません。
また、ほかの子供をたたいたり髪の毛を引っ張ったり、暴力をふるったときも同様です。子供はまだ、人間関係のルールを知りませんから、こうしたときは大人が注意してあげることが大切です。
■ママ友の子供を注意するとき気をつけること3点
ただしよその子に注意をするときは、気をつけるべきポイントがいくつかあります。
一つ目は、悪いことをしたとき、そのタイミングで注意するということです。後から叱っても、子供は何が悪かったのかわかりません。
二つ目は、声を荒らげないことです。小さい子供は大声や、大人の乱暴な態度を怖がります。「バカ」といったような、暴言を吐くのもよくありません。叱られた子供には恐怖だけが残り、最悪の場合には性格に影響が出ることもあります。
三つ目は、マイルールをあてはめないということです。
きょうだいを育てている人は実感されていることでしょうが、子供はそれぞれ性格が違います。同じ育て方をしたはずなのに、まったく違う考え方をする人間に育ったという話をきいたことはありませんか。
元気すぎる子供のことで、一番悩み、手を焼いているのはその親であることを忘れないようにしましょう。いくら言ってもきかない子供のことを、他人にあれこれ言われたら、親は傷つくに違いありません。
また、その子供が発達障害である可能性もあります。児童館での顔見知り程度であれば、療育に通っていることを言わないママもいるはずです。多動気味、強いかんしゃくを起こす子供に関しては、それを理解し、ママ友と一緒に見守ってあげることも大切です。
■ママ友の子供の上手な叱り方
ここではいくつか、叱り方の例をあげてみます。
例えば子供が危険なことをしたときは、とっさに「危ない」と大声を出してもかまいません。ただしその後に必ず理由を説明してあげましょう。
「ここから落ちたらけがをするよ」「車がきたらひかれていたいいたいになるよ」
冷静に、子供の顔を見て話をします。
また、子供同士のトラブルが目に余ったときは、中に入って「そんなことをしたら、お友達が悲しいよ」と教えてあげます。おもちゃの取り合いになったときは、順番に遊ばせ「じゅんばんばん」と言ってあげましょう。子供は遊び方を学ぶことができます。
子供をいつでも叱れるように、また、いつでも叱ってもらえるように、ママ友同士でも親しく話せる間柄を保てるようにするのも大事なことです。
■まとめ
よその子供に注意をするのは難しいことです。それが知り合いの、あるいは仲のいいママ友であった場合は、さらに気を遣うでしょう。
しかし子供が危険な行動を取ったときは、叱ってあげるのが大人の役割です。
タイミングを逃さずに、子供に伝わるように、自分の常識にとらわれすぎないよう、気をつけながら声をかけてあげましょう。