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子供の「夜型」は遺伝?変える方法はあるのか

子育て

2021.01.28

「早寝早起き朝ごはん」というフレーズは、どこの園や学校でも「保健だより」などで一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。

 

子どもは、小さいうちは夕食後はすぐ眠くなり、朝は勝手に目覚めて元気いっぱい…というイメージですが、小学校・中学校と年齢が上がってくるにつれだんだんと就寝時刻も遅くなり、夜型の子も増えてくるでしょう。

 

夜更かしして朝起きられないと遅刻も心配だし、健康にも悪いのでは…と心配になりますが、実は近年、大人を対象にした調査では「朝型か夜型かは遺伝子によって生まれつき1人1人異なる」という説があります。

 

では、いったいわが子はどうなのか、もし夜型だとしたらこのままでいいのか…といった疑問について調べてみました。

朝型・夜型は生まれつきって本当?

2020年のコロナ禍で休校になったとき、「子どもの寝る時間が遅くなってきた」「すっかり夜型になってしまって」と心配するママの声がよく聞かれました。

 

「朝活」「早起きは三文の得」などの言葉があるように、朝早く起きて活動するのがもっとも健康的で仕事や勉強がはかどる…多くの人がそんなイメージを持っているのではないでしょうか。

 

しかし、2019年に発表された研究論文によると、人間には体内時計の働きをする351種類の遺伝子があり、その人が朝型か夜型かは、生まれつき各遺伝子の活性度により傾向が決まっているというのです。

 

夜型の人はざっくり3人に1人程度と考えられていて、ママやパパが朝型でも子どもは夜型という可能性は十分にあります。

 

そうなると、一概に「朝起きられないうちの子はダメ」「私の育て方が悪かったのかも」とは言えないかもしれませんね。

朝型・夜型は遺伝する?

しかし、上記の研究で、遺伝子が朝型・夜型に影響するらしいことは明らかになりましたが、あくまでも遺伝子の配置で左右されるというだけであり、「親の朝型・夜型が子どもに遺伝する」というデータはありません。

 

きょうだいでも、寝付きや寝起きのいい子と、夜なかなか寝ない子がいるように、1人1人の体質・気質と考えた方がよさそうです。

 

ただ、その子の生まれつきの体質にかかわらず、両親が朝型なら一緒に早起きする機会が多いでしょうし、休日はお昼まで寝ている両親であれば誰にも起こされず寝ている…といったように、親の生活リズムはある程度子どもに影響すると思われます。

夜型のわが子、朝型に変える方法は?

もしわが子が生まれつき夜型だとしても、学校や職場の多くは朝8時~9時に始まるため、遅刻したり午前中は勉強や仕事のパフォーマンスが上がらなかったりで将来困るのでは?と心配になりますよね。

 

人間は、朝、太陽光をしっかり浴びることで体内時計が「いまは朝だ」と認識するといわれています。

 

夜型の子でも、できるだけ朝は早めにカーテンを開けたり、新聞を取りに行ってもらったりして日光が視界に入るようにすると、比較的朝型に近いリズムになりやすいそうです。

 

反対に、もともとは朝型や中間型(昼間に活動のピークが来るタイプ)にも関わらず、日没後にも塾通いやテレビ、スマホなどで強い光を浴びているために、リズムが狂って夜型のようになっている子もいるといいます。

 

この場合は、夜はテレビを消して、就寝前にはゲームやスマホを見ず、間接照明などでゆったりした空間を作るなどの工夫が有効でしょう。

「起立性調節障害(OD)」のケースも

ただ、特に思春期前後の子で、朝どうしても起きられず、無理に登校してもすぐ気分が悪くなって保健室に行ってしまう…という状態が続く場合、それは「夜型」ではなく「起立性調節障害(OD)」という病気の可能性もあります。

 

これは自律神経の切り替えがスムーズにいかなくなることで起こる病気で、現在は特効薬はありません。

 

しかし適切な治療と対応で徐々に改善することも多いため、「夜型だから」とあきらめず一度小児科を受診してみることをおすすめします。

おわりに

コロナ禍で、リモートワークやオンライン授業、時差通勤通学も増えてきました。

 

今後、フレックスタイムや在宅ワーク・ジョブ型雇用などの多様な働き方が定着すれば、朝型の人は早朝から働いてお昼までに仕事を終え、夜型の人はお昼頃から仕事を始める…そんな職場が増える可能性もあります。

 

それには良い点も弊害もあるとは思いますが、それぞれの体質の人たちが、もっとも力を発揮できる時間帯に仕事や勉強ができる社会も、意外と悪くないかもしれませんね。

 

文/高谷みえこ
参照/Nature Communications(ネイチャー・コミュニケーションズ) Genome-wide association analyses of chronotype in 697,828 individuals provides insights into circadian rhythms 
https://www.nature.com/articles/s41467-018-08259-7
日本小児心身医学会「起立性調節障害(OD)」 http://www.jisinsin.jp/detail/01-tanaka.htm

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