学校生活に悩んだら進学先を変えても

息子さんが運営する「感覚過敏研究所」には感覚過敏を持つ人たちのリアルな声が寄せられる

── 感覚過敏の子どもの学校生活について、悩む保護者は多そうです

 

加藤さん:

そうですね。息子の運営する「感覚過敏研究所」には300人ほどの当事者コミュニティがありますが、保護者の方は学校を含む子どもの日常生活について悩んでいます。不登校になる子も多いようです。

 

難しいのは、学校との交渉。相談するだけで改善案を出してくれるケースもあれば、画一的に「だめなものはだめ」と一蹴されるケースもあり、先生次第で180度変わるからです。うまく交渉できた例をシェアしあって、それぞれのケースに生かすしかないのが現状ですね。

 

その他、メガネやヘッドホンなど感覚過敏を緩和するグッズやアイデアの情報交換などもしています。

 

── 進学先を変えるのも選択肢のひとつでしょうか。

 

加藤さん:

そうですね。息子が私立中学の受験を決めたのも、「給食のない学校に行きたい」というモチベーションでした。中学2年生のときには、より快適な居場所を求め、中学を退学してフリースクールのN中等部に転入。先生方も子どもの特性に配慮してくださるので、過ごしやすい環境のようです。