コロナ禍で露呈した男女不平等の現実

──今回のコロナ禍が、家庭内の役割に何らかの変化を与える可能性もありそうですか?

 

石井さん:

まだわかりませんが、休校の長期化を受けて「働くママから悲鳴」という見出しがつけられた新聞記事が多数目に入ってきました。あれこそまさに「ママが家事・育児をほぼ全部やっている」現実の裏返し。日本の男女不平等がコロナ禍によって露呈されたといえるでしょう。

 

ただし、仕事の形態によっては夫婦がテレワークに移行して家族が一緒に過ごす時間が増えたことはチャンスともいえます。これをきっかけにして、役割分担の見直しをすることで、夫婦の関係性をいい方向に変えていくこともできるはずです。

 

 

「男は外で稼ぎ、女は家事をする」という性別役割にとらわれず、家族というチームの一員としてどう協力しあえるかが大事なこと。働き方、家事の仕方、育児への関わり方について、夫婦でもう一度話し合ってみませんか?

 

石井さんによれば、夫と妻がそれぞれに家事をがんばる姿は、子どもの成長にたくさんのプラスをもたらしてくれるそう。次回は、そのあたりも含めて「家庭科教育の今」について伺います。

 

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文/阿部 花恵