「やり抜く」という物語から降りた彼の心中とは

そのころ辞める部員が続出し、うちもかな…と思ってはいました。 本音を言うと、残念だった…。私の中では、卒業まで6年間やり抜く、というストーリーが最高でしたから。でも、その気持ちをおさえて静かに理由を聞くと、彼はいろいろ話してくれました。

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試合に出られないこと、時間がとられて勉強と両立できないこと、仲のよい部員が辞めて雰囲気が変わったこと、そんな理由に加え、 「ケガをしてできなかったとき、自分は人のサポートをするのが好きだと気づいたんだよね。それに、サッカーをやるより、外から見ているほうが楽しいことも意外だった」 それを聞いたとき、主人と私は、なんだか反対する気にはなれなかった。尊重しないといけないんだと感じたのです。