2019.03.30
保護者氏名に「母親」、賛否両論だけど…
この記事を書くにあたり、インターネットでQ&Aサイトの質問や回答もいくつか調べてみました。
それらの回答はすべて個人のご意見なので、それだけを世間の声とするのは難しいですが、おおむね、2005年頃までは
「夫をさしおいて自分の名前を書く妻なんて非常識」
「父親がいるのに母親の名前を書いたりしたら、母子家庭だと思われますよ?」
「学校に家庭の事情を伝える手段でもあるから、父親がいるなら書くのが当然」
といった回答が多くみられました。
それが2010年を過ぎ、ここ数年で、
「父親も母親も同じ保護者だからどちらでもよい」
「書類に目も通していない夫の名前を勝手に書くなんて、逆に無責任では?」
「私も周りのママも、ふつうに自分の名前を書いています」
という声が多くなってきた印象です。
教師や学校側からも、ここ数年は
「学校側ではいっさい気にしていません」
「主に子どもに付き添う親の名前を書いてください」
といった意見が多くなっているようです。
筆者も数年前、PTA役員で書類を扱う際に保護者氏名を見る機会がありましたが、家族構成に関わらず父親・母親どちらの名前を書いている人もたくさんいましたし、それを見て「このおうちは母子家庭なのかしら」などと言う人もいませんでした。
家の外で働く女性がますます増えていることを背景に、書類には実際にその内容に関わる人の名前を書くべき、と意識が変わってきているのかもしれません。
まとめ
筆者の長女が赤ちゃんだった頃、検診で保護者氏名を記入していた時、他のママたちが「これって私の名前?ダンナの名前?」と相談していて、1人が「父なし子だと思われるから、パパの名前じゃないとダメよ」と発言したのを実際耳にしています。
また、父親が子どもの学校のことにもっと関わりたくても長時間労働でなかなか実現せず、結局ママ1人で対応しているにも関わらず、書類上の名前だけはいつも父親…という現象に、なぜ?という疑問を抱くママも多いのではないでしょうか。
早く世の中から母子家庭やシングルマザーへの偏見がなくなり、男性の労働環境がもっと家庭を大切にできるような形に改善されてほしいと願います。
文/高谷みえこ