|日頃ほめられることがない

こちらは特に育休中や専業主婦のママから多く寄せられる声ですが、育児をしていると、誰かにダメ出しされることはあってもほめられることは滅多にありません。  唯一、子どもがいわゆる「いい子」にしている時には周囲にほめられるので、「ほめられる」ことに飢えていると、「ちゃんととしつけをしている」「子どもが優秀」などに強くこだわってしまう可能性があります。 行き過ぎると、「ちゃんと子どもを育てられなければ自分の存在価値がない」とまで思ってしまう場合も。

 

筆者が以前にお話ししたママの中には、「今日頑張ったこと」をパパにメールで送り、ほめて!と頼んでみたというママがいて、けっこう効果があったそうですよ。 それも難しい場合、まずは自分で自分をほめることから始めてみましょう。

 

|子どもだけが生きがいになっている

働くママには、「子どもだけが生きがい」なんて無縁…と思われそうですが、実際は誰にでも当てはまる可能性があります。 子どもを無事育てるためにフルタイムで働いて、休日はたまった家事を片付けるのでせいいっぱい…という状況では、ふと気づけばママ自身の趣味や好きなことがなく、子どもだけに100%関心が向かってしまうことも。 少しずつでもいいので、育児と離れた趣味や人とのつながりを作ったり、学生時代の友人と交流するなど「自分の世界」の割合を増やしていくのがおすすめです。

 

まとめ


仕事も恋愛も頑張って生きてきた女性が、出産による退職・休職で社会とのつながりが断たれてしまい、今度は育児に全力投球した結果、子どもから精神的に離れられなくなってカプセル育児に陥ってしまうとしたら…やり切れませんよね。  今回の記事では、少しでもそれを未然に防ぎ、抜け出せるためにはどうすればいいかを考えてみました。参考になれば幸いです。

文/高谷みえこ

参考:和歌山大学教育学部教育実践総合センター「母親の子育て観からみた母子の愛着形成と世代間伝達」

https://ci.nii.ac.jp/els/contents110007333414.pdf?id=ART0009192114