2019.08.27

【夏休みの宿題】全廃した例も…令和は昔と何が変わる!?

夏休みの宿題をする小学生のイメージ

8月の終わりが近づくと、小学生はたまった宿題が気になり始める頃…。必死で片付ける姿は夏の風物詩ともいえますね。

 

しかし、昔と同じ部分もあるものの、夏休みの宿題も少しずつ変わりつつあるようです。

 

今回は小学生ママ・パパへのアンケートをもとに、令和の小学生の夏休みの宿題事情に迫ります。

小学校の夏休みの宿題、昔と今を比べてみるとどう違う?


まずは、現在小学生を育てているママ・パパたちに、「自分が小学生だったころと比べ、宿題の量はどうですか?」と質問してみたところ、約半分が「減ったと感じる」との回答でした。

 

「では、内容は変わったと思いますか?」という質問にも、

 

  • 当時と比べてなくなったものがある 50%
  • 目新しい内容がある 16.7%

 

と、夏休みの宿題の内容が「昭和や平成とは変わってきた」と約3分の2のママ・パパが感じていることになります。

 

具体的には、次のようなところが変わったそう。

 

「大きなくくりでは変わらないかもしれませんが、工作・絵画や感想文はコンクール提出が前提になっていて、昔と違い提出必須です」(5年生のパパ)

 

「昔は夏休みのワークとして1冊にまとまっていたと思いますが、今は科目ごとに分かれているんですね。問題数も少なくなったと感じます」(6年生と2年生のママ)

 

「最近は子供の数が少なくなったためか、ラジオ体操がなくなりました。私が子どもの頃は同じ地域に30~40人くらいの子供がいたので、朝6時半に公園に集まって保護者が交代制でラジオとハンコを持参。夏休み明けにカードを提出していたのですが、今は宿題ではなくなってしまったようですね」(5年生と1年生のパパ)

 

昔と比べるといろいろ変化があるとはいえ、「夏休みの宿題で困ったことはありますか?」という質問には、全員が「はい」と回答(笑)。

 

困りごとの内容は次のようなもの。

 

「コンクールの応募作品には人権や地球環境などのテーマがあり、それに合わせた絵や作文が必要。でも低学年の子には募集要項を見ただけでは理解しにくく、説明が大変でした」(2年生のママ)

 

「課題図書や自由図書を3冊以上読むように決められていて、図書館まで本を借りに行ったり、本を選んだりするのが大変でした」(3年生のママ)

 

「息子は工作は大好きなのですが、絵は苦手意識があって描きたがらないんです。今年は工作でもOKと知り、親の方がホッとしています」(2年生のママ)

 

「親としては、時間のある時に進めればいいと思うのに、子どもは頑として1日1ページのペースを譲らず困りました。旅行などでできない日もあったので、結局最後に泣きながらまとめてやる羽目に…」(4年生のパパ)

 

「毎年のことですが、自由研究のテーマ選びは苦労しますね~」(5年生のママ)

 

夏休み宿題を廃止した小学校も!


ほんとうに夏休みの宿題を全廃した小学校の例

数年前、SNSで「政府が夏休みの宿題を廃止」というデマが流れ、騒ぎになったことがありました。

 

しかし実は、2学期制や北海道など夏休みが短い地域を中心に、ほんとうに夏休みの宿題を廃止する小学校がちらほら出てきています。

 

今回のアンケートでも、

 

「今年から子どもの小学校の夏休みの宿題が全廃されました。理由はせっかくの長期休みなので自分のやりたいことをやって欲しいとのこと」(5年生のパパ)

 

という回答があり、各家庭でキャンプ・林間学校へ参加させたり、スポーツ少年団の活動や塾・スクールに通う手配をしたということです。

 

しかし、保護者が共働きでスクールや塾の送り迎えに対応できない家庭も多く、学童保育でも決まった宿題がないので指導に困る…というデメリットも浮かんできたそうです。

 

夏休みの宿題の是非、現役ママ・パパの反応は?

一律のドリルを大量に課す従来の夏休みの宿題について一部では不要論も出ていますが、実際に小学生ママ・パパからみるとどうなのでしょうか?

 

アンケートでは「夏休みの宿題は必要だと思いますか?」という質問に対して、7割の人が「必要だと思う」と答えており、あとの3割も「改善点はあるが必要」との回答でした。

 

その理由として、まだ塾に通っていない低学年の保護者を中心に、

「夏休みに宿題がないとだらけてしまうと思う」「1ヶ月以上もまったく勉強しないのは心配」「塾に通わせてないので、少しは宿題があったほうが安心」などが挙げられました。

 

6年生のママは、

「中学校では期限を決めた課題が出されます。それが内申点にも大きく響くので、小学校のうちから計画的に課題を進める練習は必要だと思います」

と、他の学区の宿題のある小学校と比べて差がつくことも心配しています。

 

夏休みの宿題について、保護者目線で「もっとこうした方がいいのでは」という点を聞いてみると、

 

「高学年なので、時間がある夏休みだからこそ、自分でテーマを決めて計画して取り組み、その過程で感じたことや成果を残せるものにすると良いのでは」(6年生のパパ)

 

「自由研究に関しては、事前に研究の仕方を学校で教えてからでないと、研究にならないと思っています。ただの日記になってしまったり…」(5年生と1年生のパパ)

 

「低学年では、ポスター描き・自由研究・作文などは結局親の助けが必要なので、高学年になってからで良いのでは。作文なんて、ほぼ親の言うとおりに書くだけな気がしませんか?」(2年生のママ)

 

と、全学年に似たような内容を割り振るのではなく、その学年に応じたものを出してはどうかという意見が多く見られました。

 

 

子どもの宿題を親や代行業者がやる理由とは


あるママは、アンケートのなかで

「兄の子供が毎年帰省してくるのですが、その時に夏休みの宿題をこっそり手伝っています。味を占めたのか、年々我が家に来るまでに勉強している量が減っています…」

と教えてくれました。

 

しかし、近年は、インターネットを通じて、有料で「夏休みの宿題を代行します」という業者や個人が増えているそう。

 

夏休みの終わりに、どうしても宿題が間に合わない・問題が解けない…と子どもに泣きつかれた親が申し込むのかと思いきや、実はメインの利用者は「中学校受験をする子」だといいます。

 

夏休みにどのくらい課題を解いたり苦手科目の解消に取り組んだかで、模試の結果やその後の偏差値が左右されるとあって、簡単すぎるドリルや時間のかかる工作・自由研究の時間を勉強に回したいと考える6年生の親子は少なくないそう。

 

しかし、宿題代行の利用者が年々増え続けていることが問題となり、2018年、大手のフリマアプリ「メルカリ」と文部科学省は合同で宿題代行の出品を禁止する声明を出しました。

 

1.株式会社メルカリは、フリマアプリ「メルカリ」において、宿題代行に関する役務を提供することはこれまでも禁止としていましたが、宿題の完成品の売買についても禁止であることを明確化するとともに、宿題代行に関する出品を発見した場合には、速やかに商品削除等の対応を行います。

2.文部科学省は、各学校が家庭と連携し、子供たち一人一人にとっての宿題の意義やその適切な在り方を改めて考えることを促すなど、自分で宿題に取り組むことの大切さを周知してまいります。

 

とはいえ、SNSなどを通じて代行を引き受ける業者は他にもたくさんいて、その気になれば誰でも利用可能な状態です。

 

また業者を利用しないまでも、子どもの勉強時間の確保のためにパパやママがかわりに宿題を仕上げて提出するケースも少なくないそう。

 

上記のような状況をどう思うか、小学生のお子さんを持つママ・パパにたずねてみたところ、

 

「レベルが合わなければ無理に合わせる必要はないと思う」

「目的が中学受験であるので、初歩的なドリルは必要ない」

 

といった宿題代行に理解を示す声や、

 

「そんな状況があることにびっくりしました。本人以外がやるのなら、いっそやらずに提出したらいいのでは」

 

という驚きの声もあり、賛否両論でした。

 

しかし、

 

「やらないのなら、やらない・やれない理由を提示して、卑怯なことをしない方が長期的にみて子供のためになると思います。塾の宿題を学校に見せて、学校の宿題以上のレベル・量のものをやることを伝え、理解を求めるのが親としてやるべきことでは?」(2年生のママ)

 

という意見には納得ですね。

 

まとめ


「先生の働き方改革」の一環として、大量の夏休みの宿題の丸付けも見直されつつあります。

 

一部では廃止する小学校も出てきているとはいえ、日本中で夏休みの宿題がなくなる日はまだ遠いのではないでしょうか。

 

親子で取り組み方や進め方を工夫するもよし、この機会に「本当にこの宿題って全部必要?」と見直してみるのもいいかもしれません。

 

文/高谷みえこ

参考:株式会社メルカリ「メルカリ、宿題代行行為の根絶に向けて文部科学省と合意」(2018年8月)

 

高谷 みえこ

ライター歴15年。大手企業サイトなどで執筆を行う。得意分野は女性・主婦向けの記事。育児ポータルサイトでは新米ママのお悩み相談コーナーで回答者を務めた実績を持つ。