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自閉症育児のリアルと希望『ムーちゃんと手をつないで』作者に聞く

子育て

2020.08.28

2020.08.29

「死にたい」と追い詰められた乳幼児期

——『ムーちゃんと手をつないで』は、発達障害を取り巻く現実をマンガで伝えたい、という思いから始めた連載だそうですが、「他の子とちょっと違うかも?」と感じたきっかけは何でしたか。

 

みなとさん:

赤ちゃんのときから違和感はありました。体の発育は平均的でしたが、夜になってもまったく寝ないんですね。そうなると必然的に私も睡眠時間が削られてしまって。

 

一時期は「死にたい」と思うほど精神的に追い詰められましたが、小児療育病院の先生がムーにメラトニンを服用することを勧めてくれて眠るようになり、なんとか持ち直すことができました。

 

今は手のひらのスマホから、同じ悩みを持つママたちとTwitterなどで繋がれるようになりましたよね。そのおかげで、孤独を癒やしたり、情報を得たりもできるようになりました。そういう面ではいい時代になったと思いますが、乳幼児期のつらさを支える社会的な仕組みが現状はまだないことは課題ではないでしょうか。

 

——作品ではムーちゃんが1歳半健診で、「そういうタイプの子」という曖昧な指摘を医師から受けたことが描かれていますね。

 

みなとさん:

あの流れもほぼ実体験です。最初は「そういうタイプ」の意味がわからないまま駐輪場へ戻って、「もしかして知的障害とか、そういう意味なのだろうか」とハッとして。しばらく呆然としてから、放心状態で帰宅したことを覚えています。

 

そこから、1歳半から週に1回、都内の療育施設に通うようになりました。本来は母子分離の園でしたが、ムーが私から離れられなかったため1年ほど親子通園を続けました。

 

——その後、24ヶ月で自閉症との確定診断を受けたそうですね。

みなとさん:
診断が下りたときは寂しい、でもホッとした。そんな感じでした。診断が下りないと療育施設に入園ができなかったし、お互いの両親など周囲の人にも説明がしづらい。そういう意味ではホッとしました。

 

一方で、わが子が障害者という事実を突きつけられたことで、普通の子育ては諦めざるを得ないという寂しさがありました。さらにこれから始まる途方もない未知なる道のりを思って心細くなるようななんとも複雑な心境でした。

 

ですが、確定診断が下りたことで正式に入園して、支援のプロと繋がり、さまざまなアドバイスを受けられたことはとても大きかったです。そこで知り合った同じく発達障害児の子育てをするお母さん方との会話で励まされることもたくさんありましたね。

 

その後、引っ越しをして29ヶ月のときには転居先の母子通園療育施設に入園。4歳からは一時支援事業と療育支援事業という福祉サービスを利用して、月に13回ほど近くの福祉事業所にもお世話になっています。その事業所ではムーが当時の最年少利用者だったそうです。

 

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