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■歩くことの効果

お散歩には子供に体力をつけるだけではなく、 さまざまな健康効果があると言われています。 例を挙げると血行がよくなります。女性に多い末端冷え性などは体の隅々まで血液が行き渡らなくなってしまっている状態です。 冷え性が慢性化すると唇の色が悪くなったり、できものができてしまったりします。 一方、体の血の巡りがよい状態だとメンタルによい影響があります。 毎日適度に運動をすると幸せホルモンと呼ばれているセロトニンが分泌されやすくなります。セロトニンは心の安定に必要不可欠なホルモンです。 セロトニンが分泌される条件に一定のリズムで体を動かすこと、日光を浴びることなどがありますが、自分のペースで行うお散歩はセロトニンを出す運動としてぴったりです。 セロトニンが不足するとイライラしやすく無気力で、自律神経の働きの低下した子供になってしまう可能性があります。子供の気分が落ち込んでいるようだから散歩に連れ出してみてもよいでしょう。 また、お散歩をすると五感が刺激されます。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚は室内遊びばかりだと刺激されにくくなってしまいます。 外に出るだけで子供にとっては刺激になります。夕焼けの色を見たり、季節の移り変わりを肌で感じたりと、外の世界は子供にとって好奇心を刺激するものでもあります。 五感をよく使う子供は脳が刺激されて、想像力や発想力、記憶力が向上するといいます。 脳に血液が流れると海馬や前頭葉といった部位が刺激されるので学力の向上にもつながるのです。

■お散歩を続けるコツ

ここまで読んでみて子供と一緒に散歩をしたくなった人もいるのではないでしょうか?子供と一緒に歩くならどれくらいの距離も目安にすればよいのでしょうか。ご紹介します。 子供はだいたい1歳で1キロ、2歳で2キロというように、 年齢×キロメートルの距離を目安にして歩くようにするをよいようです。 ただし4キロの道のりは大人の徒歩で40分程度ですから、 大人にとってもなかなか手応えのある距離です。子供は大人よりも歩くのが遅いですから、余裕をもった時間設定をして一緒に歩きましょう。 子供と一緒に長く歩くコツとして、コミュニケーションをとるというものがあります。 子供は道草をよくしますが、そのことをきっかけにして話をするようにすると親子の絆が深まります。 道端に咲いている花の名前など、親が子供に教えられることもあるかもしれません。一緒にいられる時間を大切にしましょう。 最近はスマホ育児など子供が家にいる時間が長くなってはいないでしょうか?子供を外に連れて行く時間が作りづらいという人もいるかもしれませんが、ご紹介したように歩くだけで子供にとっては多くの健康効果を得られる可能性があります。 特に小さい子供がいると子供が外に出たがるたびに親がついていなければ心配になってしまうということもあって、半ば強制的に外出していた人もいるかもしれませんね。 歩くことは、子供だけではなく親にも健康効果があります。さらに同じ時間を一緒に過ごすことで子供との絆もより深まります。 一緒に歩くだけならお金はかかりませんし、歩くことにメリットがあるのなら送り迎えやお散歩が楽しくなるかもしれませんね。 みなさんもぜひ歩育をしてみてはいかがでしょうか?