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息子の「むけた!!」で大騒ぎ 母は「で、この後どうしたらいい?」

子育て

2021.05.17

ある夜、娘の寝かしつけを終えてホッとひと息ついていたら、リビングから小学2年生の息子の叫び声が。「む、む、むけたーーーーーーーーーーーー!!!」 

 

何事!?と思いかけつけると、なんと「むけた」のは息子の「おちんちん」でした。息子は「痛かったけど、ちょっとづつむいたらいけたぁ〜!!」などと言って喜んでいるので、私も一応「お、おめでとう!」と声をかけました。

 

さて、大変だったのはここから。息子が「で、この後どうしたらいいの?」と聞いてきたのです。むいたらどうするのか、、私にはちんぷんかんぷんでした。夫が不在だったため聞くことも出来ずにいると、息子は「い、、痛いけど、せっかく大人の階段登ったんだ。戻すのはもったいない」などと言って、冷や汗をかきながらパンツをあげようとしています。

 

痛みが心配で、慌ててGoogleで検索。検索ワードは「小学生 おちんちん むいた後 皮」。さいわい専門的なサイトに辿り着き「むいた後は必ず皮を戻すこと。戻さないと最悪壊死もあり得る」の文言を発見したのです。「壊死」の2文字に、親子で顔面蒼白!!正しい知識を持ち合わせていないことの危険性を改めて思い知りました。

 

実はこのおちんちんの皮をむくかどうかの「むきむき問題」は専門家でも意見が分かれる難しい問題。私自身がそうだったように、女性には未知の領域だし、実は男性も自分の経験則でしか語れないことが多く、正しい知識を持ち合わせていないこともあるのです。今回、泌尿器科の専門医に「むきむき問題」の最新事情を伺ってみました。

専門医に聞く、おちんちん「むきむき問題」の最新事情(前編)
「むかない」リスク、知っていますか?

おちんちんの皮がかぶっている状態のことを「包茎」と呼びますが、手でむくことができるおちんちんを「仮性包茎」、むいても亀頭が露出しない状態を「真性包茎」と呼びます。赤ちゃんはみな「真性包茎」で生まれてきます。

 

泌尿器科の専門家の間では「子どもの包茎は病気ではないので無理にむく必要はありません」という意見が珍しくなく、小児科の先生に相談しても「放っておくのが1番です」と言われることがよくあるそうです。しかし「むきむき体操」を推奨するヘルスプロモーション推進センター代表で、泌尿器科専門医の岩室紳也先生は「むかないリスクを正しく知ってほしい」と話します。

 

「僕が子どもの頃は、銭湯で「ちんぽこ剥いて洗えよ」と言ってくれる大人が必ず周りにいました。その次の世代も、少年誌に載っている包茎手術の広告を見てむくことを覚え、友人同士で話題に出来ました。でも今の若い世代は銭湯も行かないし、雑誌も読まないんです。スマホには情報が溢れているようで、関心のないことは目に入らない欠点がある。『むく』こと自体を知らずに大人になり、様々なトラブルを抱えるケースが少なくない」と言います。

 

むかないことで起こるトラブルとしてよく知られているのは「亀頭包皮炎」です。亀頭包皮炎とは、亀頭とそれを覆っている包皮に炎症が起こることをいい、小さい赤ちゃんから大人まで、不潔にしていれば男の子なら誰でもなる可能性があります。「むいて洗う」を習慣にしていれば防ぐことができます。

 

また症例は多くないものの「バルーニング」という症状が起こることも。包皮口が狭いために、外尿道口から出たおしっこがかなりいきまなければ包皮口から出ないことで起こり、最悪の場合は逆流性腎不全まで進行することもあります。

 

そして岩室先生が1番知ってほしいリスクが「HPV((ヒトパピローマウイルス)」だと言います。HPVは陰茎がんの原因になりますが、陰茎がんは包茎男性の罹患率が高いため、がん予防のためにも包皮内の清潔を保てる状態が大切なのです。また、男性が清潔を保つことは、自分の身を守るためだけのものではありません。

 

「HPVは女性の子宮頸がんの原因になるウィルスです。男性がむいて洗う、清潔を保つということはパートナーをガンから守るためのものだという認識を強く持ってほしい(岩室)」

今日からできる子どもへの「声かけ」

こうした時代の変化やリスクを知った上で「プライベートゾーンについては本人に任せる」という選択をするのはもちろんアリ。

 

ただ、おちんちんは、思春期に周りから情報が入って気がづけばむける人もいれば、そうでない場合もあります。正しい性の話題に関しては意外にも情報過疎に陥りやすい現代の子どもたちに「むく必要がある」という認識を持たせることは、親の責任と言えるのかもしれません。親が積極的にむくことに抵抗がある人でも、日頃から子どもに「むいて洗う方が清潔だよ」「むいた方がおしっこ命中しやすいよ」などと声をかけ、いずれ「むく必要がある」ということを子どもに知識として教えていくことは大切なことなのかもしれません。

 

さて次回は、「むきむき体操」を巡る論争、「むく」「むかない」それぞれの選択の注意点をお伝えします!

取材・文/谷岡碧 イラスト/石川さえ子

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