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ママが自分を肯定できる「メタ認知」の力

子育て

2019.11.27

最近耳にすることが多い「メタ認知」。

「メタ認知とは?より良く生きるために自分を客観視する方法」では、メタ認知が学習だけでなく、社会生活、感情のマネジメントなど様々なところで大きな役割を担っているということが分かってきました。

 

では、どうやってメタ認知を伸ばせばいいのでしょうか。大人になってからでも身につけられるのでしょうか。

 

今回も引き続き法政大学文学部心理学科教授の渡辺弥生先生に、メタ認知の伸ばし方など具体的な疑問についてお話を聞いていきます! 

 

まずは、自分を振り返って 

メタ認知が基礎的な力として重要だということが分かってきましたが、メタ認知はいつごろから育てられるものなのでしょうか?

 

渡辺先生

幼稚園や小学校低学年あたりから少しずつ育てたい能力ですが、「メタ認知的な思考を持ってきたな」と推測できるような言動をするのは、個人差はありますが8-9歳くらいからが多いですね。

 

例えば運動会について「楽しみだけど不安だな」などと言い始める、というのも、自分の気持ちを少し俯瞰して感想を述べていると考えると、メタ認知的な思考と言えるでしょう。

 

単純に「運動会は楽しい」とステレオタイプ的に感じるのではなく、自分の状態を詳しく認識してみると、「競技などでうまくできるか不安な気持ち」も自分の心の中にあると感じているわけですね。 

 

小さなころから子どものメタ認知を伸ばすために親ができることはあるのでしょうか?

 

渡辺先生

子どもの問題は、親の問題であることも多いです。子供は日頃から親をモデルとして観察学習しているとも考えられますから、まず、親自身がメタ認知ができているかどうか振り返ってみましょう。

 

自分で自分自身の状態に見て見ぬふりをしていないか?と考えてみてほしいです。

 

考えるということをせずに感情に任せていると、情動感染といってネガティブな気持ちにみんなが影響されてしまいます。

  

親が急にキレたりしていたら、それでいいんだと子どもは思ってしまいますもんね…。

どうすれば、大人になってからもメタ認知力を高めることができるんでしょうか?

 

渡辺先生

私が講座などでお母さんたちに勧めているのは問題解決の3段階の方法です。

 

例えば子育て中、イライラしてしまう人も多いですよね。まずその原因は何か考えて、思いつくことを書き出してみる。たくさん出てくると思います。「自分の時間がない」「子供がいうこと聞かない」などです。

 

次に、その中から解決できそうなものを選んで、対応できる方法をできるだけ考えてみます。

「自分の時間が全くない」ということだったら、「寝る前に必ず10分は自分の時間をつくる」「カフェに行く」などですね。最後に、その中でできそう、やれそうなものを1週間やってみるというわけです。改善されなければ、また違う方法を試してみます。

 

自分のイライラの原因を考えて、それを解決する行動を選んでやってみる、ということで、まさにメタ認知力を鍛える練習になると思います。

  

なるほど!自分のモヤモヤした気持ちを見て見ぬふりをしてイライラするのではなく、分析してみるということですね。これは実践しやすそうです。

では、小さなころから子どもにしてあげられることはありますか?

 

渡辺先生

そうですね。親や周りの大人が日常生活の中で、メタ認知につながる関わり方をしてやれるといいですね。個人的には絵本の読み聞かせなどは良い影響があると考えています。

 

物語を読むと自分ではなく登場人物のことを考えますから、登場する人や動物の考え方が、どのような行動や結果に結びつくかを客観的に捉えることができます。

 

そして、それを自分の生活にも関連づけられるよう親が言葉かけをしてやるといいと思います。「〇〇すると、こういう素晴らしいことにつながるのね」といった伝え方です。

 

また、時間についても、過去や現在、未来がつながっていることを理解できるように仕向けると、「今」頑張ると「後」で楽になる、という時間的な展望もできるようになります。

 

対人関係についてもメタ的な認知が可能です。物語の主人公だけでなく脇役の関係性や気持ちを想像することは、対人関係の広がりを視野に入れることができるようになりますので、一緒に考えてみるといいですね。

 

そういった経験の積み重ねから、多くの視点を持てるようになるのではないでしょうか。

  

遊びながら、大人が気付きを与えてあげるということですね。

読み聞かせ以外でも、意識できることがたくさんありそうです。

 

渡辺先生

「いろいろな見方がある」と教えてあげられる場面はたくさんあります。

 

公園で整備されたきれいな景色を見ているときに、地元の人から「整備するために殺虫剤を使ってるから、実は虫が減ってるんだよ」と聞いたら、どうでしょう。自然の美しさを鑑賞している一方で、自然を壊している場合もあるんだといったことを学びます。色々な視点から考えたり、多様な方法を試してみたりすると、それだけで少し見方が変わりますよね。

 

>>NEXT 子どもを観察して、できることを考える

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