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出産一時金が50万円に引き上げ!?それでもたりない育児の「お金」

出産

2020.10.29

現在、出産時に健康保険から支給される「出産育児一時金」は42万円。

 

この通称「出産一時金」が、どうやら50万円に引き上げられそうです。

 

今回は、引き上げの時期や背景、子育て世代やこれから子どもがほしいと考えている人たちの声などを紹介。そもそも育児にはどのくらいのお金がかかるのか…についても考えてみます。

 

出産育児一時金引き上げはいつ?いくら増える?

「出産育児一時金」の支給がはじまったのは今から25年ほど前の1994年です。

 

当時は国立病院の分娩料の平均に合わせて30万円でしたが、物価や分娩費用の上昇にともない、少しずつ増額されて2009年には42万円に。

 

その後は長期間支給額が変わらず、2015年には増額が検討されましたが、財源不足などを理由に見送られてきました。

 

そして2020年の今年、久しぶりに「支給額引き上げ」というニュースが流れました。

 

金額は、全国の入院出産費用が約50.5万円であることから、今より8万円多い「50万円」になる見通しとされています。

 

厚生労働相は10月末の記者会見で、「(出産一時金について)実態調査をしている。年末までに金額も検討していきたい」と話していて、早ければ年内に金額を決定し、2021年の1月から4月頃から増額される可能性があります。

 

出産分娩費用も値上がりしている

実は、過去に何度か支給額が引き上げられたのには、出生数が減少して病院経営が苦しくなり、1人当たりの出産費用が値上がりしたから…という背景があります。

 

2016年の調査では、東京都の正常分娩にかかる費用の平均は約62万円、神奈川県では約56万円でした。

 

大都市圏以外の公立の病院では50万円でおさまることもありますが、都市部では

 

「私の出産する産院は80万円。いまの出産一時金だと半分しかまかなえない」

 

という声も。

 

ただ、都会の私立病院では豪華な食事やサービスで妊産婦さんを集めるところもあり、その格差もたびたび話題になっています。

 

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また、無痛分娩や和痛分娩を選択すると基本的には自己負担になり、3万円~10万円ほど費用が上乗せされます。

 

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今回も、出産一時金の引き上げは産院や病院側への経営支援という側面もあり、子どもを希望する人たちからは

 

「助かるけど、これだけではとても安心して子どもを産み育てられない」

 

という声が相次いだというわけです。

 

実際、子育てには総額いくらかかる?

今回、出産一時金の支給額引き上げについてSNSなどの反応を見てみると、引き上げそのものに対しては、保険料を払う側の人も含め大きな反対はありませんでした。

 

しかし、出産時に8万円現金が増えたとしても、安心して子どもを産み育てられる状態にはほど遠い…と感じる人が多かったのは、やはり、子どもが独り立ちするまでの費用が非常に高いことが一因といえるでしょう。

 

子育てにかかる費用のなかでも、とくにウエイトが高いのは、やはり「教育費」ではないでしょうか。

 

居住地によっても異なりますが、子どもを幼稚園から4年生大学まですべて公立に通わせた場合の総額は約800万円、すべて私立の場合は2500万程度かかるといわれています。

 

さらに、そこまでにかかる塾の費用も、大学受験までには平均200~300万円が必要。

 

「少子化を解消したいなら、まず高すぎる教育費をなんとかして!」

という声は常に上がっています。

 

「一時」で終わらない社会づくりを

教育費をはじめとした高額な子育て費用をまかなうには、夫婦が安心して共働きできれば安心ですよね。

 

ただ、まだ日本社会ではそれができる職場や企業は限られているのが現状。

 

今でも日本の産休・育休制度はかなり充実しています。

 

しかし現場では、妊娠・出産した女性社員は周囲に迷惑がかかるとして退職を促されたり、子育てと仕事を両立しようとがんばったものの、ワンオペ育児で心身の負担に耐えかねてフルタイム勤務をあきらめる女性が後を絶ちません。

 

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そうなってしまう原因には、男性の長時間労働や仕事最優先の働き方がよしとされる職場の現状があります。

 

男性が育児のために定時帰宅したり育休を取ったりすると仕事上不利になることが多く、育児参加できないことが女性のワンオペ育児を生み出しています。

 

また、夫が転勤になれば妻が退職するケースが多いことや、保育園に入れず仕事の継続をあきらめる待機児童の問題など、解決すべき課題は数多くあります。

 

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今回の「出産一時金引き上げ」は、もちろんないよりあった方が良いですが、「一時」で終わらせず、ずっと安心して子どもを産み育てられる社会作りも同時にすすめていくことが欠かせないといえます。

 

文/高谷みえこ
参考/出産費用 平成28年度|国民健康保険中央会 https://www.kokuho.or.jp/statistics/birth/2017-0620.html
文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について」 https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

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