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ブックスタートとは?赤ちゃんと絵本を結ぶ活動が日本でも拡大中

出産

2018.12.04

2020.02.03

education201812

これから出産される人や赤ちゃん育児中のママ、赤ちゃんに読んであげたい絵本はありますか?

 

昔から本や絵本が大好きという人はともかく、忙しい毎日の中では、赤ちゃんの身の周りのお世話だけで手いっぱい。絵本のことまで考えていられない…というのが実情ではないかと思います。

 

でも、意外と早い時期から、赤ちゃんと一緒に絵本を楽しむことは可能なんです。

 

そして、すべての赤ちゃんにぜひ絵本と出会ってほしいという願いから始まったのが、今回紹介する「ブックスタート」という活動。さっそく内容をみていきましょう。

「ブックスタート」とは、赤ちゃんが絵本に出会うきっかけ


「ブックスタート」は、もともとはイギリスではじまった活動です。 

 

提唱者のウェンディ・クーリングさんは絵本コンサルタントでしたが、ある時、「ぼくは絵本をいちども読んだことがない」という男の子と出会って衝撃を受けたことから、「すべての子どもに絵本と触れ合う機会を」と発案。

 

その後、赤ちゃんと保護者に自治体などから絵本をプレゼントする場が設けられることになりました。

 

日本では、2001年に世界で2番目に活動をスタートさせ、2018年現在では全国1034市区町村がこの事業に取り組んでいます。

 

◆ 実施している自治体の一覧はこちら

 

基本的には、ほとんどの親子が参加することの多い0歳台の検診に合わせて、赤ちゃんの年齢に合わせた絵本やおすすめリストなどが布製バッグにセットされた「ブックスタート・パック」を一組一組に手渡し、その場で赤ちゃんに絵本を見せて、楽しいひとときを体験する…というもの。

 

この時、保護者が読み聞かせるのではなく、ボランティアを中心としたスタッフが絵本を開いて見せ、赤ちゃんはママやパパの膝の上で…というスタイルが特徴です。

 

安心できるママやパパの腕の中から、きれいな色や絵のついた絵本を開いて見せてもらっている赤ちゃんはとてもかわいらしく、どの子も目を輝かせて絵本を見つめているのが印象的。

 

この「ブックスタート」には、次のような“5つの約束”があるそうです。

 

  1. 目的
    「ブックスタート」は、赤ちゃんと保護者が絵本を介してゆっくりとふれあうひとときのきっかけを作るもの。絵本を読むことではなく、分かち合う(シェア)ことが目的です。
  2. 対象
    「希望者だけ」「世帯に1冊だけ」等ではなく、すべての赤ちゃん、一人ひとりに贈られることになっています。
  3. 機会
    受診率の高い、0歳児の検診で実施されています。
  4. 方法
    ただ配るのではなく、一組ずつ手渡して、スタッフが絵本を開き「一緒に楽しむ体験」がセットになっています。
  5. 体制
    特定の団体や企業が行うのではなく、図書館や自治体・ボランティアなどの市民が連携・協力してすすめることとなっています。

「ブックスタート」でもらえる絵本はどんなもの?時期はいつからいつまで?


「ブックスタート」で親子に贈られる絵本は、独立した中立的な「絵本選考会議」で選ばれた30冊から、月齢や自治体の予算に合わせて選ばれています。

 

絵本の選び方や読んであげる時の工夫などがまとめられた小冊子(アドバイス ブックレット)は、外国語版や点字版も用意され、「すべての子どもに絵本の楽しさを」という理念を実現しています。

 

絵本が手渡される期間は、上記でも紹介したように、受診率のもっとも高い0歳台の乳児検診に合わせて行われるため、生後3ヶ月~1歳の間という自治体がほとんどです。

個別で検診を行っている市町村もあるため、その場合は別で日程を設けたり、BCG集団接種時などに合わせて行うこともあるようです。

 

「うちの市でもやっているみたいだけど、いつなのかよく分からない」という場合は、以下のページでも一部が紹介されていますが、詳細は各自治体の子ども関連の課へ問い合わせると教えてもらえます。

 

各自治体の実施時期など事例紹介

ブックスタートの効果


いま赤ちゃんや小さな子の育児中のママには少し先の話しかもしれませんが、今後、大学入試をはじめ、プログラミング学習、英語のスピ―キングなど、小学校からのすべての学習が従来の知識詰め込み型・暗記型から「考える力」が必要なものへと転換されていくことが決定しています。

 

その「考える力」を育むために注目されているもののひとつが絵本。

テレビや動画は基本的に受け身のメディアであり、画面が変わったら、見ている子どもは自分のペースではなく画面に合わせて頭を切り替えていかなくてはなりません。

 

それに対し、絵本は、何が書かれているのか自分で気が済むまで考えてから次に進めば良いですし、その後の展開を予想してから先に進む、疑問があれば戻って確かめるなど、子どもが主体となれる媒体だといえます。 

絵本には「自分で考える力」のもとがたくさん詰まっているのですね。

 

しかし、そういった「学力アップに役立てたい」という狙いだけでなく、親子で絵本を楽しんだひとときは、子どもの心を豊かにしてくれたり、安心感を育んでくれたりします。

 

絵本も読んであげたいけど、忙しくてなかなか…というママ・パパも、おすすめの絵本を手渡してもらい、目をキラキラさせた赤ちゃんと過ごすひとときは幸せな気持ちになりますよね。

 

こういった目に見えない効果が、「ブックスタート」の一番のよさなのかもしれません。

まとめ


今、お住まいの自治体で「ブックスタート」事業が実施されていない…という人も、絵本と触れ合う場は他にいくつも用意されていることがほとんどです。

 

書店・図書館・支援センターなどで、無料のおはなし会などがあればぜひ参加してみて。スタッフの方におすすめ絵本などを聞いてみるとこころよく教えてもらえるでしょう。

 

少しずつ「ブックスタート」事業の範囲も広がっているそうなので、実施されている地域の人も、そうでない人も、ぜひ赤ちゃんとともに「絵本との出会い」を楽しんでみて下さいね。

 

文/高谷みえこ

参考:NPOブックスタート BookstartJapan 「ブックスタートとは」 

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