2019.03.09
「ストレス社会」なんて言われる現代において、自身のストレスとどう向き合い、どう解消していくべきか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実はこのストレス、「大人」だけのものではなく、「まだ幼い子ども」にとっても身近なものであるということをご存知ですか?
幼少期の子どもが抱えるストレスの内容と共に、ストレスを感じたときのサインや対処法を紹介します。「最近子どもの様子がおかしい……」と感じたら、ぜひチェックしてみてください。
■幼少期の子どもは、何にストレスを感じているの?
子どものストレスに対して、親が上手に対処するためには、まず「子どもはなぜストレスを感じているのか」を知ることが大切です。
大人のストレスの原因といえば、「仕事」や「人間関係」が一般的ですよね。しかし「子どものこと」となると……さっぱり予想がつかない!なんて方も多いのではないでしょうか。
大人がそうであるように、子どもがストレスを感じる原因にも個人差があります。よって子どものタイプや性格に加えて、そのときの状況なども総合的に考慮して、推定する必要があります。以下は子どものストレスの原因になりやすい事象です。
・弟や妹が生まれ、環境が変わった
・両親の関心が薄れたと感じている
・叱られることが多い
・周囲の大人の関係悪化
・入園や入学、転園や引っ越しなどによる環境の変化
・園生活における不安やトラブル
幼少期の子どもにとって、まず「パパとママ、自分がいる環境」が非常に重要な意味を持ちます。家族関係に変化が生じるときには、子どももストレスを感じがちです。
保育園や幼稚園に通うようになると、「園」という新たな環境がストレスの原因になることがあります。親にとってはなかなか実情を知りづらい空間ですから、先生と協力しながら、子どものストレスに対処することが大切です。
■見逃さないで! 子どもが発するストレスサイン
大人のように、子どもは自身の気持ちをうまく説明することができません。
「ストレス」という言葉も知らない中で、「自分でもどうしようもならないモヤモヤ感」に包まれてしまうケースも多いものです。
しかし子どもにも、「ストレスが溜まったときに発しやすいサイン」が存在しています。まずはこれを、見逃さないよう注意しましょう。
子どものストレスのサインは、大きくわけて3つあります。
★行動の変化
・登園を渋る
・パパやママに対して反抗的な態度を見せる
・下の子に厳しく当たる
・興味や関心をなくし、無気力になる
・親の傍から離れられず、甘えがひどくなる
★体調の変化
・腹痛や頭痛
・吐き気や嘔吐
・下痢
・おねしょ
・チック症
★言葉や表情の変化
・言葉が乱暴になる
・無口になる
・喜怒哀楽がなく、無表情になる
・会話が成立しない
これらのポイントには、もちろん個人差があります。大切なのは「普段の子どもの様子と比較して、どうなのか」を親が判断するということです。「何かがおかしい」と感じたときには、ぜひ子どもの心の状態にも気を配ってみてください。
■子どものストレスにはどう対処する? 親が意識したい3つの方法
子どものストレスを感じとったら、周囲の大人が早めに対処することで、子ども自身がストレスを上手に乗り越えていける可能性が高まります。3つの対処法を紹介するので、ぜひ意識してみてください。
★子どもの気持ちを受け止める
まず大切なのは、子どもにとってママが良き理解者であるということを、示すことです。たったそれだけでも安心し、ストレスを乗り越えられる子どもも少なくありません。
子どもがイライラしているときには、「どうしたの?」と優しく聞いてみるのも良いでしょう。子どもの言葉に耳を傾け、「そう、それは嫌だったね」と共感してあげるだけでも、子どもは安心するものです。
子どもにとって、自分の気持ちを伝えるのは非常に難しいことです。うまく話せないからといって遮ることは止めましょう。「いつでも聞いてくれる」という環境を整えることが大切です。
★親子で一緒に遊んでみる
大人がストレスを解消したいときには、運動したり、ストレスの原因から遠ざかってみたりします。子どもにとっても、これは有効な方法です。ぜひ親子一緒に、思い切りはしゃぎながら遊んでみてください。
公園に出かけて体を動かすのも良いですし、レジャー施設に出かけてみるのも良いでしょう。時間に余裕がないときには、家で創作遊びやこちょこちょ遊びに興じるのもオススメですよ。思い切り笑うことで、気持ちも自然と切り替わります。
★自身のストレスをぶつけない
人間にとってストレスは欠かせないもので、ゼロにすることはできません。子どもであってもそれは同じで、「ストレスをなくす」よりもむしろ「うまく付き合っていく」ことを教えてあげましょう。
このときに、教えてはならないのが「間違ったストレス解消法」です。ストレスが溜まると「弱い者」へと攻撃が向けられるケースも少なくありません。ママにとっても、ストレスが溜まることはありますが、それをそのまま子どもにぶつけるのはオススメできません。
子どもがさらなるストレスを溜めてしまうと共に、「弱い者に当たる」という間違ったストレス解消法を身につけてしまいます。
■まとめ
幼少期の子どもにとっても、ストレスは他人事ではありません。人生において、長く付き合っていくものだからこそ、「上手な発散方法」をこの時期から教えてあげたいところです。
親にとってまず大切なのは、子どもの気持ちを的確にキャッチすることです。その上でストレスの原因を突き止め、対処法まで、生活の中で教えてあげられると良いですね。