腸重積はどんな子が発症する?

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実は、腸重積の発症メカニズムは、はっきり解明されていない部分も多いのです。 なかには小腸・大腸のポリープ、先天奇形などの器質的な病気が原因になることもありますが、これは腸重積を発症した子の約4%に過ぎないとのこと。 いっぽう腸に病気がないケースでは、約30%が、腸重積を発症前するにアデノウイルスなどによる胃腸炎を発症していることが分かっています。

 

腸重積の症状である腹痛や吐き気などは、胃腸炎との区別がつきにくいこともありますが、ある程度落ち着いてきたにも関わらずぶり返すときは注意してください

(※1)。 子どもは消化機能が未熟なため、便の硬さや色などが変化しやすいもの。育児に慣れてくれると、多少いつもと違っても気にしない…という方も多いでしょう。 しかし、便の変化は思わぬ病気が原因であることも少なくありません。気になる症状は放置せず、医療機関を受診してください。

 

<参考>(※1)日本小児救急学会「エビデンスに基づいた小児腸重積症の診療ガイドライン」

 

文:成田亜希子