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子どもに歯肉炎が急増!! 乳幼児期から始めたい「正しいデンタルケア」

美容

2018.11.30

乳歯が永久歯に生え変わるのは、子どもが小学校に入る6歳くらいから。自分で上手に磨けるようになるのも、この時期。でも、このタイミングで本格的なデンタルケアを始めるのでは、遅すぎます。乳歯に虫歯があると、虫歯菌が定着し、永久歯も虫歯になってしまうからです。子どもの歯のケアは、やはり乳幼児期からが肝心なのです。

そもそも生まれたばかりの赤ちゃんは、口のなかが無菌状態。虫歯の原因菌「ミュータンス菌」は、ひとつも存在しません。しかし生後半年たち、最初の乳歯が生え始めると、口のなかに菌がすみつき、虫歯のリスクが高まってきます。おもな原因は、ママやパパの口のなかの菌であることが指摘されています。

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多くの子どもたちの歯を診ている、歯科医の神保千絵先生によると、
「食べものの口移しがよくないことは、いまはよく知られていますよね。でも、口移しを避けるだけでは、対策として不十分。熱い食べものを冷ますために、フーフーと息を吹きかけたりするときにも、ママの口腔内細菌がうつってしまうんです。

だからといって、口まわりの接触をすべて避けるのは非現実的。毎日のスキンシップを楽しめなくなってしまいます。歯科治療と毎日のケアで、ママの口のなかをきれいにしておくことが大切です」

たくさんほめて、歯磨き好きな子に

子どもへの虫歯菌の感染を防ぐには、出産前にママが歯科治療をすませておくのが理想的です。出産後も可能なかぎり、ていねいなデンタルケアを心がけましょう。歯ブラシだけでなく、部分磨き用の「ワンタフトブラシ」や、デンタルフロスも使って仕上げるのが、本来の正しいケア。虫歯だけでなく歯肉炎も防げるよう、歯と歯肉のすき間までていねいに掃除し、歯垢(プラーク)の付着を防ぎます。

毎日のデンタルケアは、もちろん子どもにも必要。はじめての乳歯が生え始める、生後6か月ごろからスタートします。最初はあまり神経質にならず、授乳後にガーゼで拭くだけでもOK。母乳に含まれるたんぱく質が歯について、虫歯になるのを防げます。

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離乳食が始まったら、子ども用歯ブラシで磨いて、食べかすが残らないようにしましょう。

「乳幼児期のケアでいちばん大事なのは、子どもを歯磨きぎらいにさせないこと。これから一生涯続けていく習慣ですから、〝歯磨き=楽しい〟と思ってもらいたいですよね。ママのひざの上にあおむけに寝かせて、やさしく声をかけながらおこないましょう。

自分で歯ブラシを持てるようになったら、少し磨けただけでもうんとほめて、自信をつけてあげます。多少雑でも、最後にママが仕上げ磨きをすれば大丈夫。まずはよい印象をもたせ、習慣化することをめざします」(神保先生)。

奥歯が生えたら、フロスも使って念入りに

 やさしく声をかけて磨いていても、痛みを感じさせてしまうと、ママの努力が台なしに…痛みを与えないケア方法も、覚えておきましょう。

歯ブラシで磨くときには、上唇の裏側に注意。上唇小帯(じょうしんしょうたい)といって、上唇と歯茎をつなぐすじがあり、ここに歯ブラシがあたると痛みます。こどもをあおむけに寝かせたら、利き手と反対の手の人さし指で、上唇の裏側をやさしく押さえてあげてください。これだけで、歯ブラシがあたるのを防げます。

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▲上唇と歯茎をつなぐ〝すじ〟が「上唇小帯」

子どもが成長し6歳くらいになったら、「6歳臼歯」の磨き残しに注意。4本の前歯と、その両サイドの乳臼歯の奥に生える大きな歯で、時間をかけてゆっくりと出てきます。そのためほかの歯より高さが低く、磨き残しが起こりがち。完全に生えたときには、虫歯になっていることもあります。

6歳臼歯を磨くときは、歯ブラシを奥までしっかり入れて、角度を変えながら磨いたり、ワンタフトブラシで歯茎とのすき間までていねいに磨くのがポイントです。

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▲前歯とその両サイドの乳臼歯の奥に生える大きな歯が「6歳臼歯」

この時期からは、デンタルフロスも活用します。「歯ブラシだけでは、歯垢除去率が6割弱に満たない」という報告もあり、デンタルフロスの併用は必須と考えたほうがいいでしょう。

デンタルフロスでケアするときは、歯の奥のほうに一気に糸を進めると、糸が歯茎にあたって痛みます。出血のおそれもあるので気をつけて。両肩を落とし、力が入りにくい体勢を整えてから糸をあてます。小刻みにゆっくり動かしながら、奥へと進めていきましょう。

歯肉炎による歯茎のブヨブヨに注意!!

 6歳以上の子どもでは、歯肉炎にも注意が必要。歯茎が腫れて、ブヨブヨした感触になる病気です。「かつては大人の歯周病と思われていましたが、最近の小学生には非常に多いんです。強い口臭や出血があれば気づきやすいのですが、目立った症状がないまま進行しているケースを多く見ます」(神保先生)。

「歯磨き=歯を磨く」というイメージが強く、歯茎とのすき間のケアがおろそかになるために起こるのだそう。ブラシの毛先をすき間に入れるようにして、しっかり磨かせてください。 

歯肉炎や虫歯を防ぐには、食習慣も大切なのだそう。「いまの食事はやわらかく、食べやすいものばかりなので、顔の筋肉が発達していない子が多いんです。このような食品は、歯や歯茎にくっつきやすく、歯肉炎や虫歯の原因にもなりがち。歯の健康のためにも、正しいかみ合わせのためにも、毎日の献立にかみごたえのある食材をとり入れましょう」(神保先生)。

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野菜なられんこんやごぼう、お肉はひき肉ではなく、ひと口大の赤身肉などがおすすめとのこと。「また、甘い味つけを覚えさせると生涯にわたって甘いものを好むようになり、お口の健康に悪影響。砂糖の使用はできるだけ避けてください。おやつには小魚などをとり入れて、よくかむ習慣をつけると、脳や全身の健全な発達につながりますよ」(神保先生)。

取材協力/神保矯正歯科副院長・神保千絵先生
神保矯正歯科神奈川県川崎市高津区久本3-2-22 1F  TEL044-844‐5590
歯列矯正を専門とするデンタルクリニック。歯並びをたんに整えるだけでなく、子どもの将来の健康、顔への影響まで考えて、理想のかみ合わせに仕上げてくれる。「小学生くらいになって歯列矯正をすると、虫歯のリスクが高まります。虫歯予防のためには、幼児期からの正しいデンタルケアが大切です」

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取材・文 川西雅子

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