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子どもの「歯並び」歯列矯正したほうがいいケースと治療の進め方

美容

2018.11.28

いまの子どもたちは、昔の子どもに比べて手足が長く、スタイルがいいのが特徴。体格があきらかに欧米化し、顔も小さくなっています。

一見するとよいことに思えますが、じつはそうとも言いきれません。歯の大きさに対してあごが小さく、「歯並びの問題」を抱えた子が急増しています。ほうっておくと、虫歯になりやすく、また歯を抜かざるをえないこともあります。

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また、歯並びは全身の健康にも影響します。かみ合わせが悪いと、いつも口を開けた状態で呼吸をするようになり、呼吸機能や発音・発声にも悪影響。あごの形、鼻の形が崩れることもよくあります。

かむ力が足りないと脳の神経細胞の数が減ったり、唾液量の減少のせいで消化機能が低下するおそれも。見た目だけでなく、将来の健康のためにも、早めに治療しておきたいものです。 

歯列矯正を専門とする神保千絵先生によると、子どもの歯並びの問題は、大きく分けて以下の5タイプ。思いあたる点がないか、チェックしてみましょう。

A)叢生(そうせい)
あごが小さく、歯と歯の重なりやデコボコがめだつ。

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B
)反対咬合(はんたいこうごう)
下の歯の3本以上が、上の歯よりやや前に出ている。

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C
)上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上あごが前に出て、下あごが下がっている。

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D
)開咬(かいこう)
上下の歯のあいだにすき間があり、口が開いている。

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)過蓋咬合(かがいこうごう)
上の歯が下の歯を覆って、下の歯がよく見えない。

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矯正は「中学卒業までに終える」がベスト

子どもの歯並びの問題でもっとも多い「叢生(そうせい)」は、下の前歯(永久歯)が生えてくる5歳後半~6歳ごろに、ママが気づくことも多いのだとか。次に多いとされる反対咬合(はんたいこうごう)も、3歳児検診で指摘されるなどして、早期に受診する子が多いようです。

一方で、ママのチェックだけでは見落とされがちなタイプも。代表的なのが、上の歯が下の歯にかぶさっている「過蓋咬合(かがいこうごう)」。いちばん目につく上の前歯がきれいに揃っていると、異常に気づきにくい傾向があります。

やはり一度は、専門医のチェックを受けておきたいもの。早めに検査を受け、歯列矯正が必要かどうか、意見を聞いておくと安心です。

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「ママ世代が子どもの頃は、『歯のデコボコはあたりまえ』という感覚がまだあり、矯正をしない子のほうが多かったんです。でもいまは、多くの子どもが早期から矯正をしていて、自分からやりたがる子もいます。そのくらい、一般的な治療なんです。矯正が必要かどうか判断するためにも、小学校12年生までに専門医を受診し、歯並びを診てもらっておくといいと思います」(神保先生)。

小学校高学年や中学生に入ってからでも、歯列矯正はもちろん可能。ただし年齢が上がるほど、あごの骨や歯は硬くなり、「理想の形」に動かしにくくなってきます。また矯正器具をつけたときの痛みも出やすく、治療に時間がかかることもあるそう。成長過程まっただなかの小学生のうちに始めて、中学卒業までに終えるのがもっとも理想的なのだそうです。

治療の選択肢…一番きれいになるのは?

歯列矯正を検討する前に、どんな選択肢があるかも知っておきたいところ。代表的な治療法のメリット、デメリットを見てみましょう。

矯正効果がもっとも高いのは、「2期分割治療」。文字どおり、第Ⅰ期と第Ⅱ期にわけておこなう方法です。「第Ⅰ期治療」は、本格的な矯正の準備段階。あごを広げる装置とともに、小さな器具(ブラケット)を前歯につけ、ワイヤーで固定します。前歯の数本が永久歯に生え変わる、68歳ごろに始め、1年半~2年半ほど継続すると効果的です。

第Ⅰ期治療で土台ができたら、治療は数年間お休み。永久歯が全部生え揃ったところで、奥歯までブラケットとワイヤーをつける「第Ⅱ期治療」を始めます。これを2年~2年半間ほどおこなうと、かみ合わせの最終形が完成。歯だけでなく、顔立ちもきれいに整います。

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このほかには、6歳未満の子におこなう「早期治療」もあります。家にいるときに、マウスピースをくわえて過ごすだけなので、簡便さが最大の魅力。治療期間も半年~1年程度と短くすみます。理想の歯並びとまではいかず、効果が十分得られないこともありますが、「まずは手ごろな方法を試してみたい」といった場合に適しています。

永久歯が生え揃ってから、大人と同じ矯正をする「本格治療」も、選択肢のひとつ。骨格がある程度できてしまっているので、あごが十分広がらず、歯を抜かざるをえないこともありますが、2年半程度で治療が終わるというメリットがあります。

ただしどの方法でおこなう場合も、かみぐせがよくなければ、もとに戻る恐れがあります。効果を持続させるには、正常なかみ合わせを保つ努力も必要です。

銀でも白でも、器具の効果は同じ!

治療法の選択肢は、歯科医によっても異なります。一度始めると変更がむずかしいので、何人かの専門医に診てもらったうえで、納得のいく方法を選びましょう。

手術を要する問題でなければ保険はきかないため、費用負担も知っておきたいところ。歯科医院や地域ごとの差もありますが、「2期分割治療」では、1期30~45万円、2期40~50万円がおおよその相場。簡便なマウスピースを使った「早期治療」は、既製品のため6~20万円程度。「本格治療」では80~100万円ほどが目安です。

2期分割治療や本格治療では、矯正器具の種類も選べます。スタンダードなのは、ニッケルクロム、ステンレスなどを使った「金属製」。もうひとつは、「プラスチックかセラミック製」の白っぽい器具で、金属より数万円高いものの、目立ちにくいというメリットがあります。

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▲「金属製」

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▲「プラスチック製」

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▲「セラミック製」

「ママ世代に比べ、いまどきの子は矯正器具を見慣れています。『白いほうが目立たなくていい』と、一概には言えず、『金属のほうが矯正っぽくてかっこいい』という子もいます。効果はどちらでも一緒なので、お子さんとじっくり相談して決めてくださいね。おしゃれを楽しみたい子には、ブラケットにつけるカラフルな飾りゴムもおすすめです」(神保先生)。

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▲「飾りゴム」装着時

矯正中の最大のリスクは「虫歯」

いざ矯正を始めたら、気をつけたいのが「虫歯」です。矯正器具には凹凸があり、器具がついている部分とついていない部分とで高さの差も生じます。表面をざっと磨くだけでは、確実に虫歯になります。

毛先の細かい歯ブラシを使い、歯と器具のすき間までていねいに磨くのが正解。ワイヤーが通っている部分にも歯垢(プラーク)が残りやすいので、歯ブラシの角度をさまざまに変えながら磨いていきます。部分磨き用の「ワンタフトブラシ」も効果的。歯がデコボコの部分にも毛先が入りやすく、磨き残しを防げます。

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▲部分磨き用の「ワンタフトブラシ」

ブラシで磨いた後は、デンタルフロスで仕上げ。糸を指に巻きつけ、ワイヤーの奥(歯根側)にくぐらせると、ワイヤーに引っかからずに使えます。糸をこまかく動かし、歯と歯のすき間の汚れをとり除きます。

この一連のケアで、およそ20分。こどもが小さいうちは、ママのひざの上に寝かせて磨いてあげるといいでしょう。自分でできるようになったら、最後に仕上げ磨きをしてあげます。毎日の歯磨きとともに、食習慣にも注意が必要です。

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「キャラメルのように粘度の高いお菓子は、できるだけ避けましょう。器具のすき間にはさまったり、ワイヤーにくっついたりして、虫歯の原因になります。どうしても食べたがるときは、『すぐに歯を磨くなら、食べていい』と約束してください。また、イオン飲料をはじめ、砂糖が入ったペットボトル飲料も、虫歯の大きな原因です。将来の健康のためにも、甘い飲みものはなるべく避けてくださいね」(神保先生)。

 

取材協力/神保矯正歯科副院長・神保千絵先生
保矯正歯科神奈川県川崎市高津区久本3-2-22 1F  TEL044-844‐5590
歯列矯正を専門とするデンタルクリニック。歯並びをたんに整えるだけでなく、子どもの将来の健康、顔への影響まで考えて、理想のかみ合わせに仕上げてくれる。初回のカウンセリングは無料で、生活スタイルなどをもとに、治療方法を相談できる。

 取材・文/川西雅子

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