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妊娠中の便秘、出産時のいきみが原因に…産後に多い「痔」の正しい対処法

美容

2018.11.27

女性にとって、人に言いにくい身体の悩みのひとつ…それが「痔」です。でも、産後の痔に悩む女性は非常に多いんです。

痔には「痔核(イボ痔)」「裂肛(切れ痔)」「痔瘻」など、いくつかのタイプがありますが、産後の女性にとりわけ多いのが痔核。肛門周囲の血液が滞り、イボのようにふくらんで腫れるものです。このうち、肛門の内側の粘膜部分に痔核ができるものを「内痔核」、肛門の外側にできるものを「外痔核」といいます。

そもそも妊娠中は、女性ホルモンの影響や腹圧の低下で、便秘になりがち。そして便秘が続くと、排便でいきむたびに肛門内の粘膜に血液がたまり、痔核ができやすくなります。また妊娠中は身体がむくみ、肛門まわりの血流も滞っています。これも痔核ができる要因となります。

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さらにお産のときは、赤ちゃんの大きな頭と身体を出すために、全力でいきみます。そのとき、痔核があるとさらにうっ血(血液がたまること)して、肛門の外にとび出してしまうことがあります。 

出血や痛みがあれば、すぐ医療機関へ!

 

産後の女性を診ている産婦人科医の八田真理子先生のお話では、

「実際に、出産を機に痔になってしまう女性は多く見られます。対処法は、痔核をつねに肛門内に押し戻しておくこと。排便後や入浴時などにおこなうとよいでしょう。そのままほうっておくと、もとに戻らなくなることもあります」

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ただし、痔のタイプがわからないまま、自己判断で対処するのは危険。市販薬などで対処しているうちに悪化し、治療が困難になることもあります。違和感が続き、出血や排便時の痛みがあれば、すぐに医療機関を受診しましょう。産後1か月程度なら、出産をした病院がいちばん相談しやすいかもしれません。初期であれば、軟膏や坐薬、便をやわらかくする薬などを使って治療します。

それでも症状が続く場合は、専門科での治療が必要。肛門外科や、直腸(排便にかかわる下側の腸)を専門とする消化器外科を受診してください。最近は女性専門の肛門科クリニックも増え、受診しやすい環境が整ってきました。ひとりで悩まず、専門医に診てもらうのがいちばん安心です。

日常生活のなかで、意識して肛門を締める!

 

治療中は肛門を清潔に保つとともに、強い刺激を与えないことも大事です。排便後は、できればやわらかいトイレットペーパーを使い、やさしく押さえるように拭きましょう。ウォシュレットも役立ちます。弱い水圧で、温水で洗浄すると、肛門周囲の血流もよくなります。八田先生いわく、

「身体を温めるケアも効果的です。シャワーだけですませず、湯船にゆっくりつかって身体を温めると、便秘解消にも役立ちます」

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八田先生のお話では、骨盤底筋トレーニングがよい影響を与えることもあるそう。肛門の周囲には、「肛門括約筋」という筋肉の層があり、さらにその周囲にも、骨盤を支える筋肉の層が重なっています。これらの筋肉が、肛門を締めたり、ゆるめたりする排泄機能にもかかわっていますが、出産のときにこれらの筋肉が一時的に傷んだり、伸びてしまうことがあるのです。

「肛門をキュッと締めて、ゆるめることをくり返すと、肛門の締まりがよくなり、痔を悪化させないことにつながります。痔に悩む女性も、そうでない女性も、産後はできるだけ意識しておこないましょう。お産でゆるんだままのおしりをほうっておかないよう、顔と同じように、日々のケアを心がけてくださいね」

 

取材協力/八田真理子先生(聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長)
1990年聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科勤務を経て、1998年より現職。思春期の女の子への性教育から、成人女性の不妊治療、更年期治療まで、幅広い年代の女性の幸せを願い、治療にあたっている。

取材・文 川西雅子

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