2019.10.06
2019.11.26
中国といえば太極拳や野菜中心の食事など、健康的なイメージがありますよね。しかし現在は、人口のおよそ1億人が“太りすぎ”の状態に。今年9月に放送された『世界まる見え! テレビ特捜部』(日本テレビ系)では、中国のダイエット方法が紹介されました。
ダイエットキャンプの光景はまるで軍隊!?
中国では食の欧米化が進行しており、若者の肥満が国内で問題視されています。同番組に登場したのは15歳のドゥシュワイ君で、6歳の頃から肥満児。肥満対策のためにダイエットキャンプに行くことになりましたが、「美味しいものが食べられないなら、生きてる意味が無くなっちゃうよ」と気が進まない様子です。
キャンプに向かう車内で、「実は僕(キャンプ参加は)今回で2回目なんだ」と明かすドゥシュワイ君。前回の40日間にわたるキャンプでは20kgも減量したものの、家に帰るとすぐ痩せた分の体重が元通りになりました。彼の父親も100kgを超えており、“私のようにはなってほしくない”という思いから参加費60万円を支払ったそうです。
キャンプ場に着くや否や、強面の教官に迎えられ体重測定を実施。ドゥシュワイ君の体重は93kgと、理想より約30kgもオーバーしていました。キャンプの参加メンバーが揃うと、早速元兵士の教官たちから檄が飛ばされます。「左向け左!」「前へ進め!」といった指示に従って進むのは、弱冠12~16歳の少年たち。一体どのような訓練が行われるのでしょうか?
15.4kgもの減量に成功!
翌日、本格的なダイエットキャンプがスタートしました。そのスケジュールは過酷なもので、朝6時に起きると軍隊のようにベッドメイク。午前中は3時間みっちり体を鍛え、午後も3時間さらに厳しいトレーニングを行います。水中で足上げトレーニングの最中には、教官から「お前らここに遊びに来てるのか!」などとお叱りが。
エクササイズの後は、各自で部屋に帰り反省文を記します。ドゥシュワイ君の書いた内容を見ると、「明日こそさらに精進します!」と反省の気持ちが。しかし本当に思っているのかどうかをたずねると、「そんなわけないじゃん」と即否定しました。こういった肥満の子どもたちについて教官は、「ここに来る子どもたちには共通の特徴があります」とコメント。“両親が仕事で忙しく、代わりに祖父母が面倒を見ている。中国では祖父母が孫を甘やかすせいで、肥満になってしまう”と説明しています。
そのほかスマートフォンの使用を制限されたりと、厳しいキャンプが続くこと2カ月。迎えた最終日にドゥシュワイ君が体重を測定したところ、体重計には77.6kgと表示されています。2カ月前の93kgと比べて15.4kgもの減量に成功し、「2度あることは3度あると言われないように、リバウンドはしたくないので気をつけます」と決意を語るドゥシュワイ君。しかし最後は「そんなに自信はないけどね」と締めくくりました。
世界的に肥満化が進んでいる!
中国の過酷なダイエットキャンプに、視聴者からは「子どもと一緒に見ててビックリした。やっぱり食事には気をつけないとね」「あんなに小さな子どもたちがダイエットするなんて… 運動してる子どもの気迫が伝わってきました」「不満を言いつつも、最後にはちゃんと痩せててえらい!」などの反響が。
中国では子どもの肥満化が問題視されていますが、日本の肥満児はどれくらいいるのかも気になりますよね。文部科学省が公開した「平成30年度学校保健統計」の報告書によると、「肥満傾向児の出現率」は平成15年度あたりから徐々に減少中。例えば14歳男子の場合、平成18年度は肥満傾向児が11.20%を占めていました。しかし平成30年度には8.36%にまで減り、そのほかの年齢層もおおむね減少傾向に。ただ世界的には肥満度が年々上昇しているようです。
中国で行われている衝撃的なダイエットキャンプ。他人事にせず反面教師にしてみるといいかも?
文/牧野聡子