上司と部下の板挟みで胃が痛い…「サンドイッチ症候群」から中間管理職が身を守るには

 

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「サンドイッチ症候群」という言葉をご存知ですか?上司と部下に挟まれて身動きが取れない、ということから名付けられたサンドイッチ症候群ですが、最近は結婚してからも働く女性が増えたことで、男性だけではなく女性にも多い症候群になってきました。そこで今回は、サンドイッチ症候群の特徴とワーキングママがサンドイッチ症候群を回避するための方法について、ご紹介します。

 

サンドイッチ症候群とは?


サンドイッチ症候群とは、中間管理職の人が上司と部下の間に挟まれて身動きが取れなくなる状態になることでストレスが蓄積し、心身に不調をきたしてしまう状態のことです。サンドイッチ症候群以外にも「管理職症候群」や「マネージャーシンドローム」などとも呼ばれています。

 

上司からの圧力に部下からの反発。中間管理職は上にも下にも気を配らなければならず、矛盾を押し付けられることも多いポジションです。中間管理職と聞くと男性がなりやすいと思われがちですが、現代においては女性の社会進出が進み、中間管理職の立場に立つ女性も増えてきたことから、働く女性にも多い症状になっています。特に上司や部下に女性や子どものいない人ばかりの場合は、子どもの迎えで早く帰ったり、子どもの病気で休んだりすることは理解されにくいでしょう。そのような環境とストレスが、サンドイッチ症候群を招く原因です。

 

サンドイッチ症候群の症状


サンドイッチ症候群の症状としては、頭痛・動悸・めまい・高血圧・胸焼け・下痢・便秘といった身体的症状に加え、イライラして怒りっぽくなる、意欲が低下し落ち込んでしまう、というような抑うつ状態が現れます。また、会社に行こうとすると、これらの症状が強まることが多いのも特徴です。

 

サンドイッチ症候群になりやすい人の特徴


サンドイッチ症候群は、中間管理職の人が多いことから、壮年期である30代~40代の時期にかかりやすい傾向があると言われています。また、サンドイッチ症候群になりやすい性格として、以下のような人が挙げられます。

 

・仕事に対して真面目で面倒見が良い

・なんでも自分1人で解決しようとして周りに相談しない

・上司や部下に本音で話すことができない

 

日本の企業において、中間管理職は会社の業績アップと人材育成の両方を求められることが多いですよね。誠実な人ほどその期待に応えようとして、つい頑張りすぎてしまう傾向があります。仕事に対して誠実で真面目というのは良いことなのですが、周りに頼らず1人で抱え込もうとすることで、自分でも気づかないうちに極度のストレス状態に陥ってしまっているのです。

 

また、几帳面で気を使いすぎてしまう性格である人が多く、上司にも部下にも自分の本音を話すことができず、苦しんでしまうことも。さらに女性の場合、家事や育児との両立をしている人が多いため、仕事が忙しくなると思うように家事や育児ができず、さらにストレスを重ねてしまいます。心に余裕がなくなるとイライラすることも増え、家族に迷惑をかけてしまったという経験を持つ方もいるかもしれません。

 

サンドイッチ症候群にならないための対策


サンドイッチ症候群は、しっかりとした対策をすることで回避することが可能です。「サンドイッチ症候群かも」と感じている方は、“現在の状態を改善すること”を始めてみましょう。

 

まず、上司や部下との関係を見直してみてください。同じ会社で働いているにも関わらず、意見の食い違いばかりでは仕事もはかどりませんよね。「自分が我慢すればうまくいく」「何を言っても変わらない」というような考えは捨て、何でも率直に話し合える信頼関係を築きましょう。ただ、上司に意見するなんてとんでもない、と思う方もいるかもしれません。しかし、ちょっとしたコツを覚えれば嫌な顔をされなくなります。そのコツとは“丁寧な言葉を選び、自分の意見をはっきりと伝えること”です。

 

例えば、いちいち細かく注意してくる上司には「〇〇さんは大変気がきく方で助かっておりますが、今回の件はぜひとも私に任せていただけませんでしょうか?」など、『細かい』を『気がきく』に言い換えるだけでも随分と印象は変わりますよね。

また、仕事の悩みや愚痴は1人で抱え込まず、夫や友人、両親など身近にいる第3者の立場の人に話を聞いてもらいましょう。直接解決に繋がらなかったとしても、悩みを話したり愚痴を言うだけで心は軽くなります。

 

さらに、休日は仕事と離れて過ごし、リフレッシュするのも良いでしょう。仕事と家庭の両立で毎日慌ただしく、なかなか自分の時間を取れないという人も多いかもしれませんが、毎日でなくてもいいので、自分の好きなことをする日をつくるようにしてみてください。決して長い時間でなくても構いません。例えば、毎日寝る前に15分だけ読書をする、週に1回好きな映画を見るようにするなどでも良いのです。

 

人間関係のストレスを減らし、自分自身を大切にすることで、サンドイッチ症候群に悩まされることが少なくなるはずですよ。

 

文/久木田みすづ

参考URL:メンタルヘルス-心の健康を守ろう-「ストレス症候群⑤ サンドイッチ症候群」http://d.hatena.ne.jp/mental506/20110507/1306034087

転職スタディ「仕事のストレスが限界のサインや症状は?チェックリストと改善策まとめ」 https://tenshokustudy.com/content/5804

 

久木田みすづ

精神保健福祉士・社会福祉士。福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。