2019.02.10

精神安定にも効果がある漢方 その効果と正しい処方の仕方

137-1

近年はストレス社会ともいわれ、重い軽いは別にしてもストレスによる様々な疾患が出ていますよね。イライラや不眠などが代表的な症状になります。ひどい状態だとうつといったことも考えられます。ストレスをゼロにすることは難しいのですから、精神疾患を軽い症状のうちに対処していくことが大切なのかもしれません。

漢方薬の中には、こういった症状に効きそうな精神を安定させる効果のあるものもあるのです。どういった薬があり、どのように使えば効果的なのでしょうか。

■ささいなことが気になってしまう場合の漢方

「桂枝加竜骨牡蛎湯」という漢方薬があるのですが、家の戸締りといったようなちょっとしたことが気になって落ち着かないといった場合や、精神的なストレスを感じやすい人に効果があるとされています。

漢方でいうところの「気」と「血」のバランスが悪くなることで、不眠や不安神経症、また、神経質といった症状が現れると考えられています。また、「血」は常に体をめぐっており、これが不足したり過剰になったりする場合に不調の原因になるとされています。

この「気」と「血」のバランスを整えるのが、「桂枝湯」をベースにした処方である「桂枝加竜骨牡蛎湯」ということになります。

配合されている生薬は、桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草、竜骨、牡蛎です。処方については、メーカーと製品によっても異なるのですが、1日2回で1包を食前に服用します。これは15歳以上の成人の場合で、年齢によって服用する量が異なるので、用途・用法をしっかりと確認して服用してください。

神経質や不眠症に効果があるのですが、その他にも夜尿症や眼精疲労といった症状にも効果があるようです。

■怒りっぽくなってしまった場合の漢方

イライラしたり怒りっぽいという場合、よくカルシウムが不足していると言われますよね。実際にカルシウムには脳の興奮を抑える効果があるのですが、不足することによって怒りっぽくなってしまうことはありません。

実は血中のカルシウムが不足すると、骨に蓄えられているカルシウムが血中に溶け出してカルシウムの濃度は保たれるようになっているのです。

ですから、怒りっぽいという場合、カルシウムではなく漢方の「抑肝散加陳皮半夏」を試してみるといいかもしれません。神経が昂っていらだちやすい人に効果があるとされています。

漢方では「血」が不足するとストレスに対する耐性が低くなると言われています。「血」が不足すると「気」のめぐりが悪くなるのです。その不足した「血」を補い「気」と「血」を巡らせるのが「抑肝散加陳皮半夏」です。

配合されている生薬は、釣藤鈎、柴胡、川芎、当帰、陳皮、半夏、茯苓、蒼朮、甘草になります。処方については、成人の場合、7.5グラムを2、3回分に分けて、食前か食間に経口投与します。年齢や体重、また、症状によって量は調節する必要があるので、使用上の注意をしっかりと確認しましょう。

イライラが解消される以外にも、不眠症や小児の夜なきにも効果があるようです。