産後の抜け毛のメカニズムとは?


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髪は生え始めてから抜け落ちるまでに「毛周期」と呼ばれる一定のスパンがあり、エストロゲンはこの毛周期に大きな影響を与えています。

「毛周期」は、以下の3段階に分けられます
①成長期(3〜5年)
②退行期(2〜3週間)
③休止期(2〜3か月)

成長期には髪の毛はどんどん伸びていき、退行期には髪の毛の元となる「毛包」の細胞が寿命を迎えて成長がストップし、23週間ほどで抜け落ちます。そして休止期では髪の毛の元となる細胞は2~3か月ほど休憩、そして再び成長期に突入して、髪の毛が成長していきます。 エストロゲンはこの毛包の細胞に働きかけて、成長期を維持する働きがあります。このため産後、急激なエストロゲンの減少によって成長期がストップすると、大量に抜け落ちることになるのです。 しかし産後、すぐに抜け毛が目立ち始めるわけではありません。成長期が突然ストップした髪の毛は、23か月ほどかけて徐々に抜け落ちていきます。 産後23か月と言えば、出産による身体のダメージがそろそろ回復してくる頃。育児にも慣れはじめ、少しだけ心のゆとりができ始めた頃…突然襲ってくる抜け毛に驚くことになるのです。