感染予防のために使う消毒薬には、主に「塩素系」と「アルコール系」の2種類があります。消毒薬は、消毒したいウイルスに対して正しいものを正しい方法で使用しないと、効果は期待できません。ご家庭で使う機会が多い消毒薬の特徴や使い分けについて、薬剤師が詳しく解説します。

「塩素系」と「アルコール系」の違い

 

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まずは、2種類の消毒薬の特徴と役割についてご説明します。

<塩素系>

●主に「次亜塩素酸ナトリウム」が使われている


●身近なところでは「ハイター」などが一般的


●ウイルスなどの細胞膜を酸化分解することで、殺菌効果をもたらす


●効果が期待できるウイルスは「ノロウイルス」「ロタウイルス」

 

<アルコール系>

●主に「エタノール」が使われている


●身近なところでは「消毒用エタノール」が一般的


●ウイルスの「エンベロープ」という膜を破壊して感染力を軽減する


●効果が期待できるウイルスは「インフルエンザウイルス」「コロナウイルス」

 

強力な酸化剤である次亜塩素酸は、ほぼすべての病原体に効果が期待できます。一方、アルコールは「エンベロープ」という膜を壊すことでウイルスを死滅させるので、これをもたないウイルスへの効果は期待できません。