■マミートラックはわがまま?

実際にマミートラックを望んで選択した女性の意見を紹介します。Aさんは就職する前から子育て支援が充実した会社に勤務することを希望していました。 育児と仕事の両立は働くママにとっての理想でもあります。結婚して仕事を辞めてしまう人も少なくない中、結婚しても女性が働き続けられる会社というのは好ましいのです。 Aさんの会社では3年間という法律で定められた期間以上の育児休暇が取得できました。さらに子どもが小学6年生になるまでは時短勤務が認められています。 会社の中にも保育所があり、出張や残業の免除、子どもの病気などによる急な有給取得も認められておりとても働きやすい環境だといいます。 Aさんの職場環境を見てつらそうだと感じる人はどれくらいいるでしょうか?多分ほとんどいないのではないでしょうか。もしこの環境でAさんに不満に感じることがあるとすればわがままだと思う人もいるかもしれませんね。 実際に会社がマミートラックを用意してくれていて、そこで走れるというケースはそれほどないかもしれないからです。 ですがAさんは同僚や先輩から時短勤務による給与のカット、最低ランクの賞与しかもらえないこと、残業代が出ないことなどを指摘され、マミートラックにマイナスを感じたといいます。 ざっと計算したところマミートラックを走った後の生涯年収は2,000万円ほどのマイナスになったそうです。 Aさん自身はマミートラックを走ることで子育ての時間をとれることをありがたいと思っていましたが、マミートラックによってお金やキャリアの面では損をしていることも確かなのです。 また、マミートラックを望まない女性もいます。産後のトラブルもなく近隣の保育所も待機なしで入れる環境にあったBさんは、半年での職場復帰を望んでいました。 しかし会社側からは最低1年後での復職を望んでいるという返答があり反論できなかったといいます。 会社の女性に対する配慮に不満を感じるのはわがままかもしれませんが、マミートラックで走ることが強制されており本人の望む形で勤務ができないのは問題かもしれません。