ただのアウトソーシングではなく、「継承」をコンセプトに

2人が目指したのは、家庭料理を家にいながらにしてプロに作ってもらう、「家庭料理の出張作り置きサービス」。プロの料理家が自宅を訪問し、2時間半~3時間で7~10品(約3日分の食事)を作ってもらえます。料金は5000~1万2000円程度。料理家さんによって価格設定が違います。

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聞けば、「うわあ、らくちん! 夢みたい!」とうれしくなりますが、家庭料理を外注するというだけではないのが「シェアダイン」の特徴。


「もちろん、作ってもらうことで便利! と感じていただきたいと思います。ただ、それだけではなく、『食にまつわる悩みの解消』と『家庭料理の継承』も目指すところなんです」


「野菜を食べてくれない」「アレルギーがある」「大人と子どもの料理の作り分けが大変」など、それぞれの家庭にそれぞれの食の悩みがあります。そこに応えられるよう、管理栄養士や給食調理経験者など、さまざまなプロが関わっています。


「お客さまが料理家さんを選んで依頼できるシステムなので、自分の悩みに合わせてサービスを受けられます。定期利用ではなく1回ずつなので、自由な使い方をしてもらいたい」 さらに、料理家さんとチャットでコミュニケーションがとれ、作ってもらって気に入った料理はレシピを教えてもらえたり、アドバイスをもらえたりもするそう。身のまわりに、気軽に料理のことを聞ける人がいない。アドバイスをくれる人もいない。知恵やレシピを受け継ぐ機会が今、代わりとなるサービスが誕生したわけです。


家事やベビーシッターの次に登場した、家庭料理の代行サービス。作ってくれるのはうれしいけれど、お金を払って外注することを自分はどう感じるだろうか……。


次回は、実際にサービスを受けてみて、率直な感想をレポートします!

ライター:のざわやすえ
出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。