2019.04.13

これから求められるのは「学力」より「生きる力」……親ができるサポートとは?

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長年の間、日本社会では、学力の高さを誇る、レベルの高い学校を卒業した人が重宝され、社会の重要な場面で活躍してきました。「学歴社会」、これが私たち親世代の「常識」でもありました。

しかし、子どもたちが生きるこれからの社会において、「学力」や「学歴」よりも大切なのは「生きる力」だとされています。

必要とされるのであれば、伸ばしてあげたい!と思うのが親心。とはいえ「生きる力」って、具体的にどんな力なの?と思うあなたに向けて、これからの時代の教育で、重視されるポイントをお伝えします。

■「生きる力」とは

まずは「生きる力」とは、具体的にどのような力なのか、きちんと把握するところからスタートしましょう。

「生きる力」とは、第15期中央教育審議会にて提示されたキャッチフレーズです。

具体的には、以下のような力のことを指しています。

・自分自身で問題を見つけ、そのために主体的に学び、判断・行動し、解決に導く力
・他人と協調し、思いやり、時に自分を律しながら、心豊かに生き抜くための健康や体力、人間性

これまでの学習では、「与えられた問題をこなす」ことだけを求められてきました。あらかじめ与えられたルールを使ったり、解法そのものを暗記したりすることで、これらの課題に取り組んできた方は多いはずです。

しかしこれから先求められる能力においては、これだけでは不十分と判断されてしまいます。

ある事象に巡り合った際に、そこから問題を発見する力、さまざまな知識を駆使して、自分自身で解決へと結び付けていく力などが求められます。また周囲との関わりや、人間性についても重視されるのが、「生きる力」の特徴でもあります。

これらの能力は、「社会において高い能力を発揮するため」だけではなく、「人間としてより豊かな人生を歩んでいくため」にも重要度の高い能力となります。子どもの頃から意識して、段階的に習得していけると良いですね。

■「お勉強」だけでは伸びていかない!

では具体的に、「生きる力」を伸ばしていくためには、どんな働きかけをすれば良いのでしょうか。「学力重視」の社会で育ってきた、今のパパ・ママにとって、悩みを抱えやすいポイントでもあります。

一つ、確かなことは、「生きる力」は、従来型の「お勉強」だけでは身についていかないということです。子どもの能力を伸ばすために、お勉強だけにとどまらずに、さまざまな経験に触れさせることが大切なのです。

とはいえ、「生きる力」の習得について、親が深く考えすぎる必要はありません。環境さえ整っていれば、子どもには「自分で考え、行動するための力」が備わっています。

例えば「友だちと遊ぶ」という行動一つをとっても、子ども自身はあれこれと考えながら「人間性」を養っていきます。社会人にも欠かせないコミュニケーション能力や交渉力、思いやりなどを育んでいくことでしょう。

「ホットケーキをつくる」という行動においても、子どもに任せれば、自分自身で「問題」を見つけ、それを解決するためにさまざまな試行錯誤を繰り返していくでしょう。

もちろん最初は、失敗することもあるでしょう。しかし親には、それを見守り、子どもが心おきなく挑戦できる環境を整えるという態度が求められます。

例えば日常生活の中のささいな場面においても、親が子どもに「○○についてどう思う?」なんて問いかけるだけでも、子どもの「考える力」や「解決力」を養っていくことができます。

富樫 真由美

富樫真由美
保育の仕事をしながら子育てをした経験を活かし、ライターをしています。