2019.05.28

ヘアドネーションとは!?ママや子どもの髪の毛を寄付して役立てたい

education201905

初めて切った子どもの髪で筆を作るというサービスは昔からありますが、カットした髪を寄付して、ウィッグ作りに役立てる「ヘアドネーション」というシステムがあるのを知っていますか?

今回は、髪を寄付することで何ができるのか、寄付する方法などについて紹介したいと思います。

 

「ヘアドネーション」とは?


ヘア=髪、ドネーションは英語で「寄付」を意味します。

文字通り、美容院などでカットした髪を寄付することですが、美容院が独自に「カットやパーマの練習に使いたいので頂いていいですか?」というのは、ここではヘアドネーションに含みません。

 

ヘアドネーションとして寄付される髪の使用目的は、小児用の「医療用ウィッグ」。「メディカルウィッグ」ともいいます。

無毛症・脱毛症などの病気や、小児がん治療の副作用で髪が抜けてしまった子どもたちのため、寄付された髪で作ったウィッグを必要とする子に無償提供する運動が近年盛んになっています。

 

現在日本では毎年約2500人が小児がんを発症しているといわれますが、ウイッグは1個につきおよそ20~30人分の髪を使用するため、材料の髪の毛は慢性的に足りない状態。少しでも多くの寄付が必要とされています。

 

最近ではイギリス王室のキャサリン妃や、日本でもストレートのロングヘアが印象的だった柴咲コウさん・ベッキーさんなどがヘアドネーションをしたことで話題になりました。

 

なぜ子ども向けウィッグなの?


大人用のウィッグには様々な髪型や色・サイズが揃っており、アクリルなどを使用した人工毛製なら数千円から手に入ります。

しかし、安価な人工毛で作ったウィッグはすぐにカツラだということが分かってしまい、子どもが学校でからかわれたり、いじめられたりする事例が後を絶たないとのこと。

 

とはいえ、人毛のウィッグは既製品でも5万円以上。フルオーダーでは30万円~80万円にもなるといいます。

さらに、子どもは成長とともに頭も大きくなるため定期的にサイズの合ったものに買い替える必要があります。

 

子ども本人はもちろん、高額な治療費を払いながら成長後の教育費の備えもしなければならない保護者のためにも寄付で少しでも負担を減らしたいという考えから、子どものためのヘアドネーション運動が広がっています。

 

私たちがヘアドネーションをするには


「ヘアドネーションをしたい」と思ったら、どうすればいいのでしょうか?

以前は、個人で海外の団体へ発送するしか方法がなかったのですが、現在は日本でも複数の団体が寄付を受け付けています。

代表的なのは以下のNPO。

 

NPO法人 JHD&C(ジャーダック)

NPO法人HERO

 

詳しい方法は公式サイトに掲載されていますが、いずれも美容院で手順通りにカットしてもらった髪を規定の方法で束ねて郵送するというもの。(一部、提携の美容院ではそのまま送ってもらえます)

 

education201905-2

 

ヘアドネーションの注意事項


切った髪を寄付するにあたっては、次のような点に注意が必要です。

 

31センチ以上の長さが必要

ウィッグを作るときは髪をV字型に折るため、出来上がりは約半分の15センチの長さとなります。それ以上短いと、頭部全体を覆う髪型にならず、使用できないということ。

医療用のウィッグは「JIS規格適合品(JIS S9623)」と認められたものに限られます。この規格に適合するためにも、国際的な12インチに対応した31センチの長さが必要とされています。

ただ、長さの足りない髪も、ヘアケア剤の開発用や美容室での練習用に買い取ってもらうことでウイッグの製作費用に充てることができるそうです。

 

シャンプーなどで濡らさない

濡れた状態の髪は、保存中にカビが発生してウイッグに使用できなくなってしまうそう。

美容院では通常カット前にシャンプーなどで髪を濡らすので、あとから思いついても対応できません。

対応してくれるかどうかの確認も含め、必ず予約時に「ヘアドネーションしたい」と申し出るようにしましょう。

 

どんな髪でも寄付できる?


寄付を受け付けている団体のホームページによれば、軽く引っ張って切れるほど傷んだ毛でなければ、次のような髪も問題なく寄付できるとのことです。

 

  • くせ毛
  • パーマやカラーをした髪
  • グレイヘア(白髪)
  • 男性の髪
  • 日本人(黒髪)でない髪
  • 昔切って保存していた髪

 

過去には「僕の髪を使ってほしい」と学校でからかわれながらも3年以上髪を伸ばし、41センチの髪を寄付した男の子もいたそうです。

 

まとめ


小児がんの子にとっては、病気の治療だけでなく、抗がん剤の副作用による脱毛も大きな苦しみとなっているのですね。

本来、髪がないからといって差別を受けたりいじめられたりしない世の中であるべきですが、さしあたってできる対策としてウィッグが少しでも役に立つならば、ぜひ無償で受け取ってほしいと思います。

大人はもちろん、子どもでも十分な長さがあればヘアドネーションは可能です。長い髪を切る予定のある時は、ぜひ検討してみて下さい。

 

文/高谷みえこ 画像協力/Satoshi-K(iStock)

参考:NPO法人 JHD&C(Japan Hair Donation & Charity) https://www.jhdac.org/jhdac.html

NPO法人HERO https://hairdonation.hero.or.jp/hair/

 

高谷 みえこ

ライター歴15年。大手企業サイトなどで執筆を行う。得意分野は女性・主婦向けの記事。育児ポータルサイトでは新米ママのお悩み相談コーナーで回答者を務めた実績を持つ。